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個人投資家は政治リスク考慮を、米国株より割安な中国株買う前に

  • 投資家なら引き受けなければならないリスクと報酬のトレードオフ
  • 共産党が規制強化に動く今、対中投資リスクの広範な再検証が進む

世界2位の経済大国で人口世界一の中国ではファッションや電子機器の消費が伸び、不動産投資も活発だ。最近の株安で株価は割安にも思えるが、誰もが中国金融市場から逃げ出しているように見える。

  こうした状況が示しているのは、中国政府の民間企業締め付けに対する外国人投資家が抱く懸念の大きさだ。例えばファンドマネジャーとして極めて注目されているアーク・インベストメント・マネジメントのキャシー・ウッド最高経営責任者(CEO)は中国株のバリュエーションは低いと言いながらも、テンセント・ホールディングス(騰訊)やKEホールディングス、アリババグループなどの株式を売却している。

キャシー・ウッド氏、中国株の売却進める-当局の締め付け強化で

  リテール投資家がここ数年、耳にし続けたうたい文句は、中国重視の上場投資信託(ETF)と中国テクノロジー企業の米上場は中国での中間所得者層(ミドルクラス)拡大が生み出す好機を捉えるチャンスというものだ。だが習近平総書記(国家主席)率いる中国共産党がその権力を用いて規制強化に動く今、対中投資リスクの広範な再検証が進んでいる。

Getting Cheaper

Chinese companies' valuations have fallen sharply this year

Source: Bloomberg

Note: 12-month forward price-earnings ratio

  米上場の中国大手企業が中心のナスダック・ゴールデン・ドラゴン・チャイナ指数と米ダウ工業株30種平均の予想株価収益率(PER)は7月初め時点でほぼ同じ水準だったが、今はチャイナ指数の33倍に対し、ダウ工業株は40倍だ。

  米国株と比べ割安感のある中国株は買い時にも見えるが、個人投資家は買いに走る前に不確実な政治情勢をしっかりと考慮すべきだとアナリストらは促している。

  インディペンデント・アドバイザー・アライアンスのクリス・ザカレリ最高投資責任者(CIO)は、「民主的な保護のない国への投資における政治的リスク」を最近のニュースがはっきりと裏付けていると述べ、 「全ての投資家が引き受けなければならないリスクと報酬の『トレードオフ』がある」と指摘した。

Taking a Bet

Despite the turmoil, there are still retail investors putting money into China

Source: Bloomberg News

Note: Monthly data

  ただ単一企業への投資と比べ、ETFにはリスクを分散させる機能もある。実際、クレーンシェアーズCSIチャイナ・インターネットETF(KWEB)には7月、11億ドル(約1200億円)余りが流入。月間としては最大の資金流入となる勢いで、同ETFが最も多く投資している2社はテンセントとアリババだ。

  ウォーラックベス・キャピタルのETF担当ディレクター、モヒット・バジャジ氏は「長期的には反発すると投資家が考えているのだと思う」と語った。

原題:China’s Crackdown Is Making Its Stocks Cheap, and Way More Risky(抜粋)

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