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債券トレーダー、ドイツ債に殺到-ECB利上げ見通し一段と遠のく

  • ドイツ債と英国債の2年物スプレッド、20年3月以来の大きさに接近
  • ECB、インフレ基準に「近づいたこと一度もない」UBSカンナ氏

欧州中央銀行(ECB)が長期にわたり利上げをしない可能性を示唆したことを受け、短期のドイツ債とユーロ圏域外債のスプレッドが急拡大している。

  23日の市場で、2年物のドイツ債と英国債の利回りスプレッドは2020年3月以来最大の水準に接近。ドイツ債と米国債の利回りスプレッドは8カ月ぶりの大きさ近辺で推移した。ECBが2%のインフレ目標と金利政策の結び付きを強化し、インフレ率が目標を「一時的に」上回っても必ずしも直ちには反応しない方針を打ち出したことで、投資家がドイツ債を買い進めている。

  UBSグループのストラテジスト、ロハン・カンナ氏は顧客向けリポートで、「ECBがインフレの基準に近づいたことは一度もない」と指摘。「これはECBが直面する課題がいかに大きいか、利上げへのハードルがどれほど高く引き上げられたかを浮き彫りにする」と述べた。

Spread between German and U.S. two-year debt reaches widest in four months

  コロナ後の世界を各国が見据える中で、ECBと域外中銀の政策の乖離(かいり)によって市場にゆがみが生じる。ECBのガイダンスはこうした見方に基づく投資家の行動を後押ししている。短期金融市場はイングランド銀行(英中央銀行)が2022年8月までに15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げすることを、米金融当局については23年の早い時期までに利上げを開始することをそれぞれ織り込みつつある。だが、ECBは24年半ばまで行動しないと見込まれている。

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原題:
Bond Traders Recalibrate on Vanishing Prospect of ECB Rate Hike(抜粋)

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