コンテンツにスキップする

米国でコロナ変異株に加勢、ワクチン忌避の「ばかげた」偽情報氾らん

効果がない。不妊症になる。遺伝子情報が書き換えられる。磁力を発するようになる。新型コロナウイルスのワクチン接種を受けない人は、偽情報から真っ赤なうそにいたるまで口実に事欠かない。ワクチンがウイルスを拡散するというデマさえある。

  「体内にマイクロチップを埋め込もうとするビル・ゲイツ氏のたくらみだという話もある。何でも有りの状態だ。ばかげている」と話すのは、オザークス・ヘルスケアのトム・ケラー最高経営責任者(CEO)。同社があるミズーリ州南部ではワクチン接種率が低く、デルタ変異株の急激な感染拡大の中心になっている。ケラー氏は「誰も医者の話を聞かず、皆がソーシャルメディアをうのみにしている。フォロワー数100万人のユーザーが突然、ワクチン忌避の専門家を名乗り始める」と述べた。

ワクチン反対派のプラカード

Source: Bloomberg

米大統領「人々を殺している」とSNS批判-ワクチン誤情報拡散巡り

  バイデン米大統領は21日夜、CNN主催のタウンホールミーティングで、デジタルヘイト対策センター(CCDH)の調査結果を紹介。同調査では、フェイスブックで流されるワクチン忌避情報の70%が、個人と団体の12アカウントから発信されていることが明らかになった。

  「フェイスブックが人々を殺しているのではない」とバイデン氏。「人々を殺しているのはこれらの12人・団体だ。彼らが流す偽情報は、それを信じる人を傷つけ、死に至らしめる。あしき情報だ」と述べた。

  状況を複雑にしているのは、ワクチン忌避の偽情報と、Qアノンのような極右組織が拡散する反政府の陰謀論が重なり始めたことだ。問題解消には政治家、特に共和党の大物政治家が接種を訴えることが効果的だと、オクラホマ州立大学スティルウオーター校のマット・モッタ政治学教授は指摘する。

  しかし政治家が手を出さない方が効果的なケースも多い。ミズーリ州スプリングフィールドで最も成功した集団接種は消防署で開かれたイベントだったと、スプリングフィールド・グリーン郡保健当局のアシスタントディレクター、ケイティー・タウンズ氏が語った。米国人はまだ、消防士は信頼している。

原題:‘Ridiculous’: Vaccine Myths Cripple U.S. Uptake as Delta Surges(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE