コンテンツにスキップする
Photographer: Olivier Matthys/Bloomberg
cojp

半導体業界の投資が行き過ぎる恐れも、TIの慎重な業績見通しが示唆

  • 7-9月期売上高は44億-47億6000万ドルへ、一部市場予想に届かず
  • 今回は違うと主張するのは「危険な議論」-リザルディCFO

台湾や米国の半導体メーカーは、自動車メーカーなどの顧客に打撃を与えているチップ不足に対応するため生産を増やしている。だがここにきて、半導体業界の前例のない投資急増が行き過ぎてしまい、数年先に大規模な生産能力を持っても需要の減退で利益に打撃を受けるとの懸念が強まっている。

  需要を巡る懸念の兆候は、半導体メーカー大手の米テキサス・インスツルメンツ (TI)の7-9月(第3四半期)見通しで示唆された。TIが21日示した7-9月期売上高の見通しは44億-47億6000万ドル(約4850億-5250億円)と、一部のアナリスト予想を下回る水準。アナリスト予想平均は45億9000万ドルだった。株価は時間外取引で一時約4%下落した。

  TIの4-6月(第2四半期)売上高は41%の大幅増加だっただけに、7-9月期の見通しは特に困惑を招いた。アナリストらはTIがあまり楽観的でない理由や、景気循環型産業として知られる同業界の最初の減速の兆候なのかどうかについて会社側に質問を浴びせた。

  これに対し経営陣は、需要のピークや、現在のレベルの成長が持続可能かどうかは予測できないと警告。ラファエル・リザルディ最高財務責任者(CFO)は、「われわれの仕事は将来の予測ではない。会社が何にもでも対応できるよう準備することであり、それを行った」とインタビューで説明。「今回は違うと主張する人もいるが、それは危険な議論だ」と述べた。

  他の半導体メーカーと同様、TIも2桁の増収率を数四半期にわたり記録してきた。ただ、急速な増加を受けて、アナリストや投資家の間では、供給を十分に確保できないと懸念を強めた顧客によるパニック買いが受注の一部に反映されているとの臆測を招いている。こうした行動は過去に価格急落を引き起こしていた。

  レイモンド・ジェームズのアナリスト、クリス・カソ氏は、TIが慎重な見通しについてあまり説明しなかったと指摘。「TIも半導体業界全般もともに供給が逼迫(ひっぱく)する状況が続いているにもかかわらず、経営陣はマクロレベルで自信を持てない状況に苦しんでいる可能性があるというのがわれわれの受け止めだ」と話した。

Chip Lead Times Hit Another Record

The gap between ordering a chip and delivery is still growing

Source: Susquehanna Financial Group

原題:
Chip Bellwether Raises Concern Industry Will Overshoot Demand(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE