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ワクチン加速、想定以上に経済活発化の可能性も-雨宮日銀副総裁

更新日時
  • 商品高の影響に注意、物価目標実現へ強力緩和を粘り強く継続
  • 気候変動対応オペ、民間の取り組みを一段と後押しすること期待

日本銀行の雨宮正佳副総裁は21日、日本経済の先行きについて「ワクチンの普及が加速し、経済活動が想定以上に活発化する可能性も考えられる」と語った。オンライン形式で行われた新潟県金融経済懇談会で講演した。

  雨宮氏は日本経済の現状について、新型コロナウイルス感染症の影響で対面型サービスを中心に経済活動への下押し圧力が続いていると説明した。一方で、海外経済の回復に伴う輸出・生産の増加によって「企業部門では、収益の回復が設備投資の増加につながる前向きのメカニズムが働き始めている」との認識も示した。

  海外経済回復の背景には米国の経済対策や先進国におけるワクチン接種の加速があるとし、日本でも「先行き、対面型サービスを含め、個人消費は再び持ち直していく」と語った。ただ、変異株を含む感染症の帰すうやその影響の不透明感は強く、日銀が公表した経済・物価見通しは「当面、下振れリスクが大きい」とし、最近の国際商品市況の上昇が日本経済に及ぼす影響にも注意が必要との見解を示した。

  日銀は16日の金融政策決定会合で、金融政策の現状維持と金融機関の気候変動対応投融資を支援する新たな資金供給制度(気候変動対応オペ)の骨子案を決定。新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、2021年度の実質国内総生産(GDP)見通しを下方修正する一方、消費者物価(除く生鮮食品)見通しを引き上げた。

  雨宮氏は金融政策運営について、当面は感染症の影響を注視して、必要ならちゅうちょなく追加緩和を行う方針を改めて表明した。2%の物価安定目標の実現に向け、「強力な金融緩和を粘り強く続けていく必要がある」と述べた。

  気候変動対応オペに関しては、「特定の産業や個別の企業への資源配分に関して、具体的な介入をできるだけ避けることに配慮した」と説明。気候変動対応の事業などの基準や分類に関する議論は今後も変化する可能性があり「議論の収束を待っていては、対応が遅れてしまう」とした上で、日銀の支援策が「気候変動問題に対する民間部門の取り組みを一段と後押しすることを期待している」と語った。

(第2段落以降に詳細を追加して更新しました)
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