コンテンツにスキップする

米10年債利回り、一部トレーダーは1%も視野か-デルタ株で景気警戒

更新日時
  • 10年債利回りは一時12bp低下の1.17%と2月初め以来の低水準に
  • 2年債と10年債、5年債と30年債の利回り差縮小-フラット化進む

19日の米金融市場では、長期国債利回りが数カ月ぶりの低水準を付けた。新型コロナウイルスのデルタ変異株感染拡大に伴い、楽観的な経済回復見通しに疑問が広がり、世界的な株価下落にもつながった。

  相場上昇を受けて米10年債利回りは一時12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.17%と、2月初め以来の低水準となった。3月に付けた1年2カ月ぶり高水準の1.77%を大きく下回るもので、一部トレーダーの間では1%に向けた動きも視野に入り始める可能性がある。

  10年債利回りは昨年11月以来となる200日移動平均割れで取引を終了し、30年債利回りも5カ月ぶり低水準を付けた。また、2年債と10年債の利回り差は100bp未満に縮小。これは2月以来となる。

  米金融当局の政策金利誘導目標に近いことから、短期国債利回りの低下余地が限られる中にあってイールドカーブ(利回り曲線)がフラット化したもので、5年債と30年債の利回り差も110bpと1カ月ぶりの小幅な水準に縮小した。

  一方、短期金融市場のデリバティブ(金融派生商品)トレーダーが織り込む米利上げ開始時期は2023年3月と、今月16日時点の同年1月ごろからずれ込み、2回目の利上げは現時点で24年9月ごろと見込まれている。

  ストーンXグループの米国債トレーディング・セールス責任者、ステファン・ダニベール氏は直近の米国債需要について、財政政策と金融政策の積極的な強化は困難な情勢で、新型コロナ絡みのリスク再燃を予見する動きに基づくものだとの考えを示し、「市場はこうした試練をにらんで成長見通しを下方修正している」と話した。

  また、ヌビーンの債券戦略責任者、トニー・ロドリゲス氏はブルームバーグテレビジョンで、10年債が1.21-1.22%のエリアを割り込んだことで、1.05%近辺で推移する可能性があると指摘するとともに、「世界各国・地域の中央銀行は超ハト派的姿勢を維持するだろう」と語った。

Spread of delta variant triggers concern about economic growth

原題:Yield Plunge Stirs Thoughts of 1% Treasuries on Delta Variant(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE