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米金融当局は楽観でも、一部企業はどんより-インフレが決算の焦点に

  • 米コナグラとペプシコ、コストの上昇継続を見込む
  • 要は価格転嫁できるかどうかだ-ビル・ストーン氏

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米連邦準備制度はインフレが長引くリスクは大きくないとみているかもしれないが、最前線にいる企業は物価の高まりについてそれほど楽観的ではない。

  先週、加工食品メーカーのコナグラ・ブランズと飲食品メーカーのペプシコは、投入コストの上昇が一時的なものにとどまらないことを示唆した。両社は原材料や人件費など全てが今後数カ月で大きく値上がりすると予想している。ペプシコのヒュー・ジョンストン最高財務責任者(CFO)は13日にブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「一時的なものになるとは思っていない。来年の大部分で継続するだろう」との見方を示した。

  こうした予想が正確であれば、株式投資家はいずれインフレ継続環境を考慮に入れる必要が出てくる。これまでのところ投資家はインフレを楽観視しており、それが米国債利回り低下の局面でテクノロジー株などバリュエーションが高めの銘柄が上昇することにつながっている。

  ただ、MKMのチーフエコノミスト兼市場ストラテジスト、マイケル・ダーダ氏はインフレが高水準にとどまり債券利回りが上昇すれば状況はすぐに変わり得ると予想。「われわれは実質金利の反転やインフレ期待の上昇に敏感なセクターでのリスクの積み上がりを見込む」と14日のリポートで指摘した。

  先週は13日に発表された6月の米消費者物価指数(CPI)の前月比上昇率が2008年以来の高い伸びとなったが、コストの上昇は引き続き対処可能とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が重ねて説明したことが市場の落ち着いた展開につながった。

  米10年物国債利回りは13日の約1.42%から、16日には1.30%割れとなった。S&P500指数は先週、週間ベースで1%安となったものの、最高値にほど近い水準。アップルとマイクロソフト株は先週、市場全体の動きとは逆に上げた。

Megacap tech stocks have outperformed the S&P 500 since the start of June

  一方で今回の決算シーズンでは、インフレと企業の価格転嫁力がテーマの一つに浮上してきている。ブルームバーグの集計によると、S&P500種採用銘柄で今月これまでに、決算に伴う電話会議で「インフレ」という言葉が使われた割合は87%と、前年同期の33%を大きく上回っている。

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Inflation has become a widely discussed subject on earnings calls tracked by Bloomberg

Bloomberg

  もちろん、インフレ加速懸念は行き過ぎと見る企業幹部も多い。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは先週の電話会議でアナリストに対し、インフレは金融当局の予想より悪化する可能性があるものの、雇用が十分で成長が引き続き力強ければ「問題はない」と語った。ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモンCEOはインフレ圧力は一時的なものとなり、「それに伴うリスクはいずれも適切に対処し得るだろう」との見解を示した。

  そうは言っても、金融機関はインフレ率上昇がプラスに働くと予想されることから、こうした楽観的な見方は特に驚くには当たらない。

  今週、企業のインフレ対策が最も投資家の関心を集めそうなのはメキシカン・レストラン経営のチポトレ・メキシカン・グリルと清涼飲料メーカーのコカ・コーラの決算発表だ。グレンビュー・トラストのビル・ストーン最高投資責任者(CIO)は「米経済の4-6月(第2四半期)は非常に堅調だった。そのため多くの企業が、売上高と共にとはいかなくても、利益が予想を上回ることは可能と見ている。要は価格転嫁できるかどうかだ」と語った。

原題:Fed Has a Sunny View of Inflation While Companies See the Clouds(抜粋)

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