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「スター・ウォーズ」に触発され宇宙に賭ける投資家-ベゾス氏と類似

  • 宇宙テーマにしたETFやスタートアップなどが多数お目見え
  • 事業が不調に陥ったり、高いボラティリティーなどリスクも

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宇宙分野の投資家はジェフ・ベゾス氏と似ている。1970年代のSF作品に夢中になり、人類の未来は星にあると確信している。

  1つの大きな違いは、2000億ドル(約22兆円)超の純資産や、ベゾス氏が20日搭乗するような実際の宇宙船を持たないことだ。その代わり、ロビンフッドのアカウントを携え、株式など宇宙産業の証券を購入することで最後のフロンティアにいる気分を味わう。

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  今や宇宙をテーマにした上場投資信託(ETF)やスタートアップ、新しい取引手段がかつてないほど多く登場し、宇宙産業の将来に投資しやすくなっている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の試算によると、宇宙産業の評価額は現時点で約4150億ドルだが、2030年までに1兆4000億ドルに膨らむ見通しだ。

  観衆は今月実現したリチャード・ブランソン氏の宇宙飛行やベゾス氏が20日に予定する飛行に熱い視線を送ってきた。しかし、この分野の範囲と規模はそうした宇宙の旅をはるかに上回る。

  3月には投資界のスーパースターであるキャシー・ウッド氏が、アーク・インベストメント・マネジメントにとって2年ぶりのETFとなる「アーク・スペース・エクスプロレーション&イノベーションETF(ARKX)」の運用を開始。アクティブ運用の同投信は宇宙探査やイノベーションの関連銘柄に連動する。資金流入は既に6億ドルを超えており、今年設定されたETFでトップクラスにある。

  この夏には衛星打ち上げサービス会社アストラ・スペースが特別買収目的会社(SPAC)ホリシティー との合併後、ナスダックで取引が開始された。打ち上げ企業ロケット・ラブUSAや宇宙インフラ会社レッドワイヤーも上場計画を発表。こうした動きを個人投資家は歓迎している。

  宇宙産業への投資を最近始めたバーモント州マウントスノー在住の脚本家、アレックス・グリーンフィールド氏(48)は「私は宇宙に行くには恐らく年を取り過ぎているが、『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』などわれわれが接して育ったポップカルチャーに関わる業界を支援することはできる。それはワクワクすることだ」と語った。

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アレックス・グリーンフィールド氏

  ただリスクもある。事業自体がうまくいかないこともある。米証券取引委員会(SEC)は13日、宇宙貨物企業モメンタスとSPACのステーブル・ロード・アクイジションを提訴した。 モメンタスが宇宙空間で推進装置の「試験に成功した」と偽るなど自社技術についてうそをついたと指摘した。ステーブル・ロードは公的な届け出でモメンタスについて誤解を招く説明を繰り返したほか、十分なデューデリジェンス(資産査定)を怠ったとしている。

  金融アドバイザーも警鐘を鳴らす。宇宙は新興分野であり、高いボラティリティーや失敗を伴う可能性があると指摘する。ブランソン氏の宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングスは宇宙飛行の終了後に株価下落が続き、時価総額は6月上旬から増えた分を全て失った。宇宙分野のETFもこの2カ月、資金流出に見舞われている。

原題:
Jeff Bezos, ‘Star Wars’ Spark Hunt for $1 Trillion Space Unicorn(抜粋)

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