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ウォール街に衝撃、香港リスクを米政権警告-戦略再考促す恐れ

更新日時
  • 香港でのプレゼンスの再考を望むメッセージとウォール街は受け止め
  • 直ちに痛みをもたらすことはなくても長期的に妨げとなる可能性

バイデン米政権がウォール街に対し、「香港で用心しろ」というメッセージを送った。マンハッタンの経営幹部らはいきなり一つの問いに直面せざるを得なくなった。

  中国が香港の法制度と金融システムの締め付けを強化しているという理由で、ホワイトハウスが銀行に香港でのプレゼンスの再考を望んでいるとすれば、人口14億の市場を擁する世界2位の経済大国で業務拡大を目指してきた金融機関の長年の野心にそれが何を意味するかという問題だ。

  金融業界有数のグローバル拠点の一つ、香港での業務を巡るバイデン政権からの警告の意味合いを金融機関の幹部らが急ぎ理解しようとする過程で、彼らの脳裏にはそのほかにも多くの考えがよぎったに違いない。

  バイデン政権が出した香港進出企業のビジネスリスクを警告する注意文書は、投資縮小や撤退を命じるものではないが、香港で今直面するリスクに大手金融機関がなお真剣に向き合っていないと政権当局者は懸念している。

  ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの銀行アナリスト、マイケル・メイヨー氏は「中国は重要な成長機会と捉えられるため、今後10年の戦略の大幅な再考を間違いなく促す可能性がある」と指摘。銀行に直ちに痛みをもたらすことはないとしても、長期的に「妨げになる恐れがあるか」との質問には「もちろんそうだ」と答えた。

  米銀で恐らく香港に最も熱心なシティグループはマカオと中国広東省にまたがる粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)でのビジネス拡大を目指す戦略の一環として、今年に入り香港部門で最大1700人を採用すると発表。ジェーン・フレーザー新最高経営責任者(CEO)の下で重点を置く四つのウェルス業務の拠点の一つに香港も含まれる。

  コンサルティング会社KPMGによると、モルガン・スタンレーの香港部門の資産は過去1年で70%と、認可銀行で最も速いペースで増加した。世界最大の資産運用会社、ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)やバンク・オブ・アメリカ(BofA)のブライアン・モイニハンCEOは先週、米中間の緊張の高まりに動揺しておらず、香港業務への影響もないとの認識を示していた。

  香港政府は17日未明、香港のビジネスリスクに関する注意文書について、「全くばかげた根拠なき不安をあおる動き」に基づいていると声明で反論した。

香港政府「根拠なき不安あおる動き」と反発-米政権のリスク警告受け

原題:Wall Street’s China Dreams Get Jolt From U.S. Hong Kong Warning(抜粋)

(シティ以外の米金融機関の状況などを追加して更新します)
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