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米地区連銀経済報告:経済は力強さ増す、供給障害や労働不足でも

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米連邦準備制度理事会(FRB)が14日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、米経済は回復ペースが加速した。ただ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの経済活動再開を受け、求人や受注対応の上で負担が増大した。

  ベージュブックは「米経済は5月下旬から7月初めにかけて力強さがさらに増し、緩やかないし力強い成長を示した」と記述。「材料や労働力の不足に加え、出荷遅延や多くの消費財の低い在庫水準など、サプライサイドの障害がさらに広がった」と記された。

  今回のベージュブックは12地区連銀が7月2日までに集めた情報を基に、ボストン連銀が作成した。

No Shortage of Mentions

Frequency of the Fed's referrals to 'shortage' in the Beige Book keeps rising

Source: Federal Reserve's Beige Book

  新型コロナのワクチン接種拡大で見通しが明るくなる中、米金融政策当局者はどの程度迅速に緩和政策を縮小するかについて検討している。連邦公開市場委員会(FOMC)の次回会合は7月27-28日に予定されており、資産購入縮小の適切な時期について協議をさらに進めるとみられている。

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困難な求人

  ベージュブックは「健全な労働需要は幅広く見られたが、低技能の職種で最も需要が強かった」とし、「幾つかの連銀地区で企業は困難な求人状況が初秋まで続くと予想した」と指摘した。

  さらに「労働者の確保や引き留めで賃金外の現金報酬の使用が増えたと、全地区が報告した」という。

  サンフランシスコ連銀地区では、輸送や物流のセクターでトラック運転手などの職種で広範な人員不足が見られたと企業が指摘。サプライチェーンの障害や遅延を悪化させたという。移民労働者の不足や労働ビザ取得の困難さを指摘する企業もあった。

  シカゴ連銀地区では、求人数が増えたものの、「労働環境や勤務時間の柔軟性、賃金について、労働者はより厳しい目で選別するようになった」という。

物価圧力

  ベージュブックでは「物価圧力は一過性のものだとの回答が一部にはあったが、投入原価と販売価格が今後数カ月もさらに上昇すると過半数が予想した」とされた。

  ニューヨーク市やワシントンDC、マサチューセッツ州ケープコッド、リッチモンド連銀地区にあるビーチタウンなど観光への依存が高い地域は娯楽支出の力強い回復を報告。ニューヨーク市ではホテルの客室稼働率が6月に60%を超え、パンデミック入り後の最高水準を記録した。

  ノースカロライナ、サウスカロライナ両州の海岸を含むリッチモンド連銀地区では、「幾つかのビーチで訪問客が急増、ホテルの客室稼働率が記録的水準に達し、海辺の短期滞在向け賃貸物件は夏から秋まで予約でほぼ埋まっている」という。

原題:Fed Says Economy Strengthening Amid Disruptions, Labor Shortages(抜粋)

(第3段落以降を追加し、更新します)
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