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エーザイ、アルツハイマー治療薬レカネマブの方が体調への影響軽い

  • レカネマブの第3相試験結果、22年7-9月期にも明らかに
  • 家庭での注射療法の技術が確立されればアデュカヌマブより有利に

エーザイで米国事業を統括するアイヴァン・チャン常務は、アルツハイマー病の治療薬で開発の最終段階にある「レカネマブ」について、有害事象が少ない点で、6月に米食品医薬品局(FDA)から承認された「アデュカヌマブ」(製品名アデュヘルム)より期待できるとの考えを示した。

  ブルームバーグとの7日のインタビューで明らかにした。FDAは先月、レカネマブをアルツハイマー病の画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)に指定した。現在、臨床試験の最終段階となる「第3相臨床試験」を実施中で、二つある試験のうち一つの結果は2022年7-9月期に明らかになる見通し。

Eisai Chairman Ivan Cheung

アイヴァン・チャン常務

Source: Eisai Inc.

  チャン氏は、アデュカヌマブで有害事象として多く確認されたアミロイド関連画像異常がレカネマブでは相対的に少ないと述べた。この異常は頭痛や吐き気などの症状として現れることがある。有害事象とは、薬との因果関係は認められないが好ましくない反応が出ること。因果関係が明らかな場合を副作用と呼ぶ。

  さらに家庭内で介護者などが注射する療法が確立されれば、通院が必要なアデュカヌマブと比べて使いやすくなる「重要な要素になる」との認識を示した。

  エーザイと米バイオジェンはアルツハイマー治療薬を共同開発するが、レカネマブはもともとエーザイ側が生み出した抗体。両治療薬とも、アルツハイマー病患者の脳内に蓄積したアミロイドβ(ベータ)と呼ばれる物質を取り除くことで認知機能の低下を遅らせる仕組み。チャン氏によると、製品化後の利益配分はアデュカヌマブより大きい。

  同氏によると現在、両社はレカネマブについてFDAと対話を始めており、重篤で生命にかかわる疾患の治療薬に認められる迅速承認プログラムを通じて承認申請を行うかを近いうちに決める。

  一方、アデュカヌマブを巡っては、FDAのウッドコック長官代行が承認過程について連邦機関による調査を求める考えを現地時間の9日に明らかにしており、今後の承認プロセスに影響を与える可能性も出てきた。

  エーザイの広報担当者はブルームバーグに対して、アデュカヌマブとレカネマブは別の抗体で、レカネマブの審査に影響はないと考えていると電話でコメントした。

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