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シュナーベルECB理事、「過度に高い」インフレ率にはならない

  • 「適度に高めのインフレは経済見通し改善の兆候」
  • 独紙フランクフルター・アルゲマイネ日曜版とのインタビューで発言

ドイツの物価上昇率が4%に向かって上昇する可能性があるものの、ユーロ圏のインフレは今後数年落ち着いたままで、過度の加速はないとの認識を欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事が示した。

  同理事は独紙フランクフルター・アルゲマイネ日曜版とのインタビューで、「こうした展開は一時的だ」と指摘し、「われわれの中期インフレ見通しは抑制的で、2023年はわずか1.4%だ。不確実性に取り囲まれているが、過度に高いインフレ率になることはないと確信している」と述べた。

New ECB Forecasts

Economic output and inflation predictions boosted for 2021 and 2022

Source: European Central Bank

  ECBが9日公表した6月9、10両日の政策委員会会合の議事要旨によると、サプライチェーンの逼迫(ひっぱく)や家計貯蓄の増加による影響が議論され、23年のインフレ率に「上振れリスクが生じているとの幅広い認識があった」という。

ECB政策委員会、中期のインフレ上振れリスクを広く認識-議事要旨

  またドイツ連邦銀行(中銀)は5月の月報で、独インフレ率が今年4%まで上昇する可能性があるとの予想を示した。

ドイツのインフレ率、一時的に4%まで上昇の可能性-連銀月報

  ECBが採用した新たな金融政策戦略を周知するためインタビューに応じたシュナーベル理事は、現在ドイツで見られる物価上昇は付加価値税の税率を昨夏一時的に引き下げたことや、経済活動が急に再開され需要が大きく膨らみサプライチェーンに問題が生じていることを反映していると説明。

  「最終的にインフレ率が大きく上昇するかどうかは、賃金も引き上げられ、二次的効果を通じてインフレが増幅されるか次第だ」との見方を示した上で、「今のところ、そうした証拠はドイツを含めほとんどない」と分析した。

「最小限」の変更

  シュナーベル理事はECBの新たな戦略の一環として、インフレ率の目標をこれまでの「2%弱」から「2%」に引き上げたことについて、「最小限」の変更だと指摘。「2%の目標には重要な機能がある。われわれの金融政策がその安定化効果を持ち得る余地を生み出す」と話した。

ECBがインフレ目標引き上げ、オーバーシュート容認-戦略点検

  ECBのインフレ目標近くに人々のインフレ期待を「しっかりと固定」することが重要であり、「適度に高めのインフレは経済見通し改善の兆候だ。中期インフレ目標の達成に向かう限り、金融政策でこれを支える必要がある」と語った。

原題:ECB’s Schnabel Is Sure Inflation Won’t Get ‘Excessively High’(抜粋)

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