コンテンツにスキップする

G20財務相、コロナ変異株の成長抑制リスク警告へ-共同声明草案

  • 全政策手段活用して対応、財政刺激策の拙速な引き揚げ回避と表明へ
  • 財務相は国際的な税制改革やIMFのSDR拡充も支持する見通し

20カ国・地域(G20)財務相は共同声明で、世界経済の全般的な見通しは明るくなっているとしながらも、新型コロナウイルス変異株の経済成長抑制リスクは根強いと警告する計画だ。ブルームバーグ・ニュースが共同声明草案を確認した。イタリアのベネチアで9日開幕したG20財務相・中央銀行総裁会議は10日の閉幕に当たり共同声明を発表する。

  声明草案は、4月以来「世界経済の見通しは主としてワクチンの普及と継続的な政策支援の効果で一段と改善している」と分析する一方で、「しかしながらこうした改善の程度は国や国内地域によって大きなばらつきがあり、特に新型コロナ変異株の拡大やワクチン接種ペースの格差といった下振れリスクになおさらされている」と指摘した。

  草案は今後修正される可能性があるものの、4月の同会議の共同声明と同様に、「新型コロナの悪影響への対応で必要である限り、利用可能な全ての政策手段を活用する」とし、「支援措置の拙速な引き揚げ」を避けると表明する見込み。

インフレ

  インフレに関しては中銀が引き続き物価安定の責務遂行を目指すとしたものの、米国のインフレ急伸については直接言及していない。

国際的な税制改革

  財務相らはまた、経済協力開発機構(OECD)の仲介で131カ国・地域が大枠合意した国際的な税制改革を支持する見通しだ。声明草案は各国に対し、残る細部を検討して10月までに実施案を取りまとめるよう求めている。

G20財務相、国際的な税制改革を支持へ-週末開催会議の共同声明で

IMFのSDR拡充

  声明草案によると、財務相は国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)6500億ドル(約71兆6000億円)相当の新規配分についても支持を表明する見込みだが、IMFに対し、富裕国が配分されたSDRの一部を貧困国に振り向けられるよう実行可能な選択肢を速やかに提示するよう求める方針。

気候変動

  G20は、二酸化炭素の排出量に応じて企業や家庭にコスト負担を求める仕組みであるカーボンプライシングを初めて気候変動対策の一つとして認める見通し。

  声明草案は気候変動への対応で多様な手段を用いる必要があると指摘。持続可能なインフラへの投資や、化石燃料補助金の段階的廃止のほか、適切とみられる場合はカーボンプライシングのメカニズムやインセンティブの活用を求めた。ただ、カーボンプライシング導入の際は貧困層などへの支援を行うべきだとした。

  声明草案には2050年までの温室効果ガスの排出実質ゼロ達成の公約は盛り込まれていない。この議論が非公開だとして事情に詳しい複数の関係者が匿名で明らかにしたところでは、欧州勢が公約を盛り込むよう求めたが化石燃料への依存度が高い数カ国が反対したという。

原題:G-20 to Warn of Virus Risks Amid ‘Great Divergences’ in Recovery(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE