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バイデン氏、競争促す大統領令に署名-資本主義の「核心」回復へ

更新日時
  • ハイテク業界統合への監督強化、「悪い合併」の合法性検証を
  • FRBなど金融当局には銀行合併の調査厳格化を要請へ

バイデン米大統領は9日、経済全般において競争を促し、独占的な慣行を取り締まる包括的な大統領令に署名した。過去40年に及んだ誤った「実験」の下、米企業は規制をほとんど受けることなしに統合を許され、結果的に一般国民の利益が損なわれたと述べた。

  バイデン政権はこうした業界統合が農業とテクノロジー、医薬品の分野で価格上昇を招いたと考え、この3セクターを大統領令で標的にした。

  「誇りある資本主義者」を自認するバイデン氏は、「米資本主義の核心は単純だ。開かれた公正な競争だ」と署名前にスピーチ。「経済においては資本主義のための国民ではなく、国民のための資本主義であることが肝心だ」と述べた。

President Biden Delivers Remarks On Promoting American Economy Competition

大統領令に署名する前に演説するバイデン米大統領

Photographer:Alex Edelman/Bloomberg

  影響力が大きいワシントンの複数のロビー団体は、バイデン氏のアプローチを批判した。その一方で株式市場の受け止めは総じて冷静だ。前日に大きく下げたS&P500種株式指数は、この日は持ち直して過去最高値を更新して終了。ダウ工業株30種平均とナスダック総合指数も同じく過去最高値を更新した。

  ホワイトハウスの概要報告によれば、大統領令は旅客機の手荷物料金から、離職後の労働者の行動を制限する雇用契約に至るあらゆる側面で新たな規定を設けるよう連邦政府に促す。

  具体的にはハイテク企業によるユーザーデータ使用を監督し、業界統合への監視を強化するよう連邦機関に指示。フェイスブックやアマゾン・ドット・コム、アップル、アルファベットなどがユーザーデータを利用して市場で過大な力を得ているとの懸念に対応する。

  連邦通信委員会(FCC)に対しては、全てのウェブコンテンツを平等に扱うことをインターネットサービスプロバイダーに義務付けた「ネット中立性」規則の復活を要請する。同規則はオバマ政権下で導入されたが、トランプ前大統領によって廃止に追い込まれた。

  医薬品に関しては、価格の低いカナダから処方薬を輸入する計画を各州とまとめるよう連邦当局に要請。製薬会社がジェネリック(後発医薬品)販売を遅らせるためメーカーに金銭を支払う慣行についても、連邦取引委員会(FTC)に是正を働き掛ける。

  反競争の問題については、司法省とFTCに法務執行の強化を促し、これまでに政府が問題視しなかった過去の「悪い合併」を巡っては、その合法性に異議を唱えることを検討するよう呼び掛ける。

  大統領令は連邦準備制度理事会(FRB)と連邦預金保険公社(FDIC)、通貨監督庁(OCC)に対し、銀行合併に対する調査を厳格化するよう求める。また銀行の顧客が自分のバンキングデータをダウンロードして取得することを可能にするよう消費者金融保護局(CFPB)に要請する。

原題:Biden Says Competition Order to Restore ‘Heart’ of Capitalism(抜粋)

Biden to Urge Tech Scrutiny, Drug-Price Cut in Competition Order(抜粋)

(バイデン大統領の演説や株式市場の反応を加えます)
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