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富士フイルムHD社長:半導体材料市場も注目-ヘルスケアで投資加速

  • 半導体材料では、買収するより研究開発で深堀りするー後藤社長
  • バイオ医薬品の開発製造受託(CDMO)事業への投資を加速

6月に富士フイルムホールディングス(HD)の社長兼最高経営責任者(CEO)に就任した後藤禎一氏(62)は8日、半導体材料に注目しているほか、ヘルスケア分野への投資を加速させる方針をブルームバーグとのインタビューで明らかにした。

  同氏によると、両分野はコロナ禍でも成長率が確保できる事業。「業績を引っ張っていくということで、ヘルスケアと半導体材料を考えている」という。同社は4月の中期経営計画で、設備投資や研究開発に3年で1兆2000億円投資すると発表していた。

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後藤新CEO

Photographer: Shoko Takayasu/Bloomberg

  半導体向けなど高機能材料は第5世代通信技術(5G)や自動運転の進歩による半導体需要の増加を背景に、前期(2021年3月期)は増収増益を確保した。同氏は「面白い市場なので、注力していきたい」と述べ、得意な微細化「関連材料」の研究開発などに投資していくという。

  同氏によると、半導体関連材料として拡大の可能性があるのは「フォトレジストだけでなく、研磨材のスラリーなど」だ。半導体の微細化、3次元化には「課題がたくさんある」が、買収よりは「研究開発費で深掘りした方が良い」とみている。

  一方、ヘルスケア事業ではバイオ医薬品の開発製造受託(CDMO)分野への投資を加速させる。コロナ禍で高まった大手製薬のワクチン開発意欲を好機と捉え、投資をスピードアップさせたい考えだ。同氏は「ここまで良い投資をしてきたが、このチャンスを生かしてもっと伸ばす」と意欲を示す。ただ、現時点でCDMO設備の対応能力は満杯に近い状態となっている。

  同氏によれば、CDMO分野における同社の世界シェアは2位。6月後半には欧米の生産能力拡充のため、900億円の設備投資を行うと発表した。

  後藤氏は1983年に新卒で富士写真フイルム(現富士フイルムHD)に入社し、大阪支社に配属され、現在のイメージング事業製品の営業担当としてキャリアをスタートさせた。その後はベトナムやシンガポール、中国などに17年間駐在。同社を21年間率いた古森重隆氏の後任に選ばれた要因について同氏は、メディカルシステム分野での長い経験が生きたと分析している。

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