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東京五輪、1都3県は完全無観客で最終調整、今夜正式決定-報道

更新日時
  • 政府は東京都への緊急事態宣言再発令と一部まん延防止延長を決定
  • 観客上限「各競技場の定員の50%以内で最大1万人」の方針転換

政府と大会組織委員会、東京都などは東京五輪・パラリンピックの観客について、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県で行われる競技会場を完全無観客とする方向で最終調整に入ったと朝日新聞電子版が8日報じた。国際オリンピック委員会(IOC)などと同日夜開く5者協議で正式に決めるという。複数の大会関係者の情報を基に伝えた。

  開催都市の東京都を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う緊急事態宣言再発令などを受け、6月に決めた「上限1万人」から方針転換する。

   政府は8日、首都圏1都3県などに出していた11日期限のまん延防止等重点措置について、東京都は緊急事態宣言(4度目)に切り替え、他県は重点措置を延長して共に8月22日まで適用することを決定した。東京五輪・パラリンピックの会場は9都道県43会場に上る。

東京都に4回目の緊急事態宣言、五輪後の8月22日まで (4)

Olympic Operational Test Event For Track & Field Competition

五輪は23日開幕予定

  大会組織委員会の広報担当者は8日午後8時から5者協議を開く見通しで調整しているとしたものの、具体的な内容についてコメントを控えた。

  6月21日の5者協議では観客上限について「各競技場の定員の50%以内で最大1万人」とすることで合意。開催期間に緊急事態宣言やまん延防止措置が重なった場合は、感染リスクに配慮し、政府が定めた国内イベントの開催基準に照らして無観客を含め対応を再検討する方針を示していた。

  新型コロナは感染力の強いインド型変異株を中心に世界的に再拡大する傾向にある。東京都でも新規感染者が増加しており、政府や都は12日以降の対応について改めて判断を迫られていた。政府基準による観客上限は緊急事態宣言やまん延防止措置下では5000人以下だが、解除されれば1万人以下に緩和される見通しだった。

  小池百合子都知事は2日の会見で、コロナの感染状況を注視した上で「無観客も軸として考えていく必要があるのではないか」と述べていた。組織委の橋本聖子会長も同日、政府の示す基準に沿って決める考えを改めて表明。「日々変わる感染状況の中で、組織委としては無観客も覚悟しながら、どのように示されても対応したい」としていた。

  菅義偉首相もこれまで、緊急事態宣言発令時なら「無観客もあり得る」と発言。政府コロナ対策分科会の尾身茂会長は7日の衆院厚労委で、「無観客が望ましく、大会関係者を入れるにしても最小限にすることが矛盾したメッセージを出さないために非常に重要だと思う」と答弁した。

  関西大学の宮本勝浩名誉教授は、無観客開催となった場合の経済的損失について2兆4133億円に上ると試算している。組織委の武藤敏郎事務総長は6月21日の会見で、900億円を見込んでいた五輪のチケット収入は「おそらく半分を下回る」ことになると発言していた。一般向けに販売した観戦チケット363万枚は272万枚に絞り、6日未明に抽選結果を公表する予定だったが、10日に延期した。 

  組織委などは既に海外観客の受け入れを断念し、選手や大会関係者には選手村と練習会場、競技場以外への外出を禁じるなど厳しい行動制限を設けている。大半の選手や大会関係者はコロナワクチンを接種し、海外組は全員が入国前に検査を受けているが、空港検疫では陽性者も判明している。

(政府が東京都への緊急事態宣言の発令を決定したことを受けて更新しました。)
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