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海辺で引退生活の夢かなうのは金持ちだけに-米マンション崩落が示唆

  • 不動産開発業者は欠陥のある古い物件解体し豪華マンション建設か
  • 将来はミリオネアやビリオネアにならないと買えず-アナリスト

米フロリダ州マイアミ近郊サーフサイドで先月起きたマンション崩落事故を受けて、海辺の生活が終わりになることはないだろうが、そのコストがはるかに高くなる可能性がある。

  地元当局は、少なくとも46人が死亡し90人余りが安否不明となっているこのマンション崩落事故の原因についてまだ分からないとしている。しかし、これまでに得られた手掛かりでは、建物駐車場のコンクリートのひび割れや頻繁な水漏れが指摘されており、修繕費用の工面を巡る問題で何年も対処されていなかったもようだ。

  この事故は比較的古い建造物を海面上昇の悪影響から守り維持するコストの大きさを物語るもので、固定の予算で暮らす多くの退職者などには到底背負えない負担だ。規制当局が年数のたった構造物に対する調査を進めるのに伴い、フロリダ州南部のデベロッパーは1990年代以前に建設された比較的手頃な価格のマンションを解体し、豪華なタワーに建て替える可能性がある。

florida condo GETTY sub

サーフサイドの崩壊マンション(7月4日)

  フロリダ州を拠点とする不動産コンサルタントのジャック・マッケイブ氏は、「古い建物が新しい建物に置き換えられ、大幅に値上げされるジェントリフィケーション(都市の富裕化現象)の可能性は非常に現実的だ。フロリダ南部では恐らくミリオネアやビリオネアにならないと、それを買う余裕はないという意味だ」と述べた。

  フロリダ南部は気候変動の影響を評価する上で先行指標になっている。ハリケーンの多い同州では多くの不動産が多孔質石灰岩の地盤の上に立っている。また、米国屈指の人気不動産市場でもあり、富裕層が移住し生活を楽しむ一方で、労働者階級には都市中心部の大部分の物件は既に高過ぎては買えない状況にある。

  サーフサイドの崩壊マンションは華美な物件でなく、主に退職者や中間層が居住していた。崩壊による惨事を受け、劣化した他のマンションの調査が急ぎ進められている。

florida condo GETTY sub

ボートから崩壊マンションを見つめる人々(7月4日)

原題:Collapse Hints at Future When Only Rich Can Afford Beach (1)(抜粋)

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