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米10年債利回り一時1.3%割れ、2月以来の低水準-ピークアウトか

更新日時
  • 30年国債利回りも1.92%を割り込み、200日移動平均を下回った
  • 10年債利回りが年末までに1%に低下するとHSBCあらためて予測

7日の米国債市場で10年国債と30年国債の利回りが2月以来の水準に低下し、それぞれ1.3%と1.92%を割り込んだ。新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が早期の危機収束と金融政策正常化への期待を妨げ、景気回復に伴うインフレ加速の観測が弱まった。

  10年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.2946%と、2月19日以来の低水準を付けた。30年債も6月21日に記録した水準と200日移動平均をいずれも下回った。

  2年債と10年債の利回り格差は一時108bp未満となり、2020年3月以降で初めて200日移動平均を割り込んだ。欧州と英国の市場でも30年債を中心に利回りが低下し、中国の10年債先物は年初来で最大の値上がりとなった。

  HSBCホールディングスの債券リサーチ・グローバル責任者スティーブン・メージャー氏は、米国の10年国債利回りが年末までに1%に低下し、1年後もその水準にとどまるとあらためて予測した。

  同氏は7日の顧客向けリポートで、「市場では利回りが今年既にピークに達したのではないかという感触が強まっている。リフレーションはほぼ織り込み済みであり、債券市場は次に何が起きるかに目を向けている」と分析した。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツは10年債利回りが1.2%を下回る可能性があると予想。わずか数カ月前の段階で2%突破もあり得ると考えられていたが、アライアンス・バーンスタインも1.12%までの下げ余地を見込む。

  ルネサンス・マクロ・リサーチの米経済リサーチ責任者ニール・ダッタ氏は「投資家はインフレ懸念から成長の心配に素早く転換した。デルタ変異株とグローバルな影響を巡る不安が高まりつつある」との見方を示した。

  金利上昇に備えていた投資家がストップロスの買いを呼び込むことで、相場の動きを加速させたようだと金利ストラテジストは受け止めている。

  アライアンス・バーンスタインのポートフォリオマネジャー、ジョン・テーラー氏は、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者によるドット・プロット(金利予測分布図)の変化について、米金融当局が「より早く行動を起こす結果、インフレ高進をずっと長く放置した場合に必要なほど大幅な利上げは行わない」と一部投資家は解釈しているようだと指摘した。

UBSアセット・マネジメントのエバン・ブラウン氏が債券市場のボラティリティーについて語る

Source: Bloomberg

Treasury yields revisit levels last seen in February as havens rally

  一方、野村アセットマネジメントのポートフォリオマネジャー、リチャード・ホッジズ氏は、原油など他の多くの資産がインフレ警戒サインを引き続き発している状況を前提に最近の債券相場上昇を新たなショートポジション開始の良いタイミングと捉えている。

  ホッジズ氏は「債券の強気相場にいると考えるのは狂気の沙汰だ。株価やインフレ率、原油相場、食料価格、賃金、他の全てが上昇している」と主張。強気を堅持し、戦術的「中立」を投資家に勧めるHSBCのメージャー氏とは対照的な立場だ。

原題:Yields Crack 1.3% as Bond Surge Signal Reflation Trade End(抜粋)

(市場関係者の見方を追加して更新します)
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