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トレーダーのオフィス復帰、不正取引リスク抑制も-在宅は監視弱める

  • 不正を警告する危険信号は最近までにパンデミック以前の水準に戻る
  • 勤務場所にかかわらずコンプライアンスと監督が重要と当局は主張

トレーダーのオフィス復帰は、大手金融機関や資金運用会社で不正取引のリスクを抑制する効果がありそうだ。

  市場データ会社トレーディングハブが顧客の金融機関や資金運用会社(合計運用資産額20兆ドル=約2200兆円)のデータを分析したところ、不正取引の可能性を警告する危険信号は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)初期段階で急増したが、最近までにパンデミック以前の水準に戻った。

  危険信号の減り方は運用会社よりも銀行の方がペースが速く、テクノロジーをアップグレードする予算の多寡が影響した可能性がある。点検の必要があるとシステムが警告した株式と債券、デリバティブ(金融派生商品)、商品取引のベンチマークを同社が調査した。

  トレーディングハブは7日発表のリポートで、在宅勤務が「トレーダーへの監視を必然的に弱める」とした上で、ボラティリティーも悪用された戦術を隠すチャンスを高めると指摘した。

  2020年の激しい変動に比べれば今年はボラティリティーが抑えられており、金融機関や運用会社も内部統制のポリシーをリモート勤務の実態に合わせて修正し、オフィスに復帰する行員や社員の数を増やしつつある。

  各国・地域の規制・監督当局はパンデミック発生直後の段階では、ほぼ全てのスタッフをオフィスからリモート勤務に切り替える裁量を金融業界に認めた。しかし、昨年秋までには行員や社員が勤務する場所にかかわらず、コンプライアンスと監督が重要だと一部の規制・監督機関が主張するようになった。

原題:Banks’ Market Abuse Risks Are Ebbing After Pandemic Spike(抜粋)

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