コンテンツにスキップする
Photographer: Bartek Sadowski/Bloomberg
Cojp

OPECプラスは合意に至らず、5日の会合中止-原油相場急伸

更新日時
  • サウジとUAEの対立解消せず、次回会合の日程も未定
  • 原油相場は会合中止報道後に急伸、一時18年以来の高値

石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は8月以降の産油政策で合意に至らず、5日に予定していた閣僚級会合を中止した。

  数日間の緊迫した協議を経てもサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の厳しい対立は解消できなかったと、複数の代表が非公開の情報だとして匿名で語った。バルキンドOPEC事務局長の発表文によると、OPECプラスは次回会合の日程でも合意できなかった。

  OPECプラスの8月の生産水準は今後合意がまとまらない限り現行水準で据え置きとなり、新型コロナウイルス禍で落ち込んでいた需要が急速に回復する中でも世界市場に供給は増えないことになる。

  ただ状況は流動的で、協議はいつ再開されてもおかしくない。原油相場は今年に入って約50%上昇し1バレル=80ドルに近づいており、インフレ進行を懸念する原油消費国のOPECプラスへの圧力は強まる可能性がある。  

The failure of OPEC+ to reach a deal pushed crude higher.

  北海ブレント原油先物は5日、会合中止と伝わった後に急伸。ロンドン時間午後5時42分(日本時間6日午前1時42分)時点で1.3%高の1バレル=77.12ドルと2018年以来の高値水準で推移した。

  米コロンビア大学グローバル・エナジー・ポリシー・センターのジェーソン・ボードフ所長は「合意に至らなかったことで現在の生産水準が続いた場合、原油相場は急伸するだろう」としながらも、「価格高騰でUAEやロシア、サウジの利益が損なわれることから、これも長続きはしない」と指摘した。

  OPECプラスは消費国からの圧力に対応し、先週には毎月日量40万バレルの減産規模縮小と、2022年4月までとされている協調減産体制の同12月までの延長で合意に近づいた。しかし土壇場でUAEは自国の割当枠の計算について、サウジと同様の条件が認められるようになるまで合意を阻止すると表明して協議は中断された。

OPECプラス協議中断、減産縮小の行方不透明に-UAEが反対 (2)

  エナジー・アスペクツの共同創業者でチーフ石油アナリストのアムリタ・セン氏は「サウジアラビアとUAEは外交や経済、安全保障を巡る政策や、原油政策自体に関する見解の溝を深めており、これが今後のOPEC協議を複雑にするだろう」と分析。「現物市場が極めてタイトな局面で8月は追加供給なしとなった」ことから、原油相場はバレル当たり90ドル超まで容易に急騰する可能性もあると指摘した。

  バイデン米政権はOPECプラスが5日の協議を中止したことを受け、その参加国に対し、生産引き上げでの妥結を促した。ホワイトハウス高官が明らかにした。

  またホワイトハウスの報道官は、OPECプラスの交渉とそれが新型コロナ禍からの世界経済の回復に及ぼす影響を米国として「注視している」と述べるとともに、米政権当局者が関係各国に対し、減産規模縮小案を前に進めるための妥協的解決を呼び掛けていると語った。

関連記事

原題:OPEC+ Deal Fails, Leaving Oil Market Tighter as Prices Surge (2)(抜粋)、Biden Officials Urge OPEC Members to Find Output Compromise (1)、OPEC+ Calls Off Planned Monday Meeting: Delegates(抜粋)

(市場関係者のコメントや米政権の情報などを追加します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE