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賃金上昇も素直に喜べず、米物価急伸でバイデン氏の計画にも影響か

  • 賃金が上がるペースは消費物価上昇率を下回る見込み
  • 共和党はインフレを押し上げるとして大統領の計画に反対

米国の勤労者は今年に入って企業が雇用の確保を目指し実施している賃上げの恩恵に浴しているが、その上がり方は消費者物価の上昇ペースを下回りそうだ。

  2日に発表される6月の米雇用統計に先立ち、エコノミストは同月の平均時給が前年同月比で3.6%増加したと予想している。外食チェーン「オリーブ・ガーデン」運営のダーデン・レストランツや米フェデックスは人材を引き付けようと賃金を引き上げている。

  一方で牛乳からレンタカー、ガソリンなど生活関連の物価が高騰しており、賃上げによる恩恵を打ち消している。米金融当局が消費者物価の指標として重視している個人消費支出(PCE)総合価格指数は5月の前年同月比上昇率が3.9%だった。

米個人消費支出、5月は前月比横ばい-価格指数は上昇継続

U.S. inflation reduces spending power from higher wages

  消費者物価と賃金が共に急伸する状況は、バイデン大統領が提案する4兆ドル(約440兆円)規模の経済アジェンダを巡る議論を活発化させている。

  特に低所得層の助けとなる賃上げはバイデン政権にとってプラス材料だ。同政権は物価上昇圧力が来年までに消失し、長期的な支出拡大はインフレを進行させないと主張する。

  一方、共和党はインフレ率を押し上げるとして大統領の歳出計画に反対。低所得層は収入全体に占める食費や交通費などの割合が高いとして、インフレから特に大きな打撃を受けると論じている。

  INGのチーフ国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は「企業としては、雇用のためにより多く支払わざるを得なくなろう」とした上で、「生活費がかなり急ピッチで上昇している。従って現状では、生活を何とか維持するのがせいぜいだろう」と指摘した。

原題:
Inflation Eats at Surging U.S. Pay With Biden Plans at Stake (1)(抜粋)

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