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武漢のウイルス遺伝子情報、米NIHがデータベースからの削除を確認

  • 遺伝子構造の詳細、最初に保存された米国のデータベースから削除
  • データ提出者は「データの取り下げを求めることが可能」-NIH

米国立衛生研究所(NIH)は23日、中国で確認されたコロナウイルスの初期サンプルの一部について、遺伝子構造の詳細が中国人研究者の要請により最初に保存された米国のデータベースから削除されたことを確認したと発表した。

  NIHの声明によれば、このデータはまず米国にある「シーケンス・リード・アーカイブ」に2020年3月に提出されたが、提出した研究者が3カ月後の同年6月に「取り下げを求めた」という。この遺伝子配列は武漢からのもので、昨年の初め時点では武漢が新型コロナウイルス感染症(COVID19)流行の中心地だった。

  その時の撤回理由は、配列情報が更新され、別のデータベースに提出中だというものだったとNIHは説明。この研究者は「バージョン管理の問題」を避けるためデータの削除を求めたとしている。

  NIHによれば、データ提出者は「データを保持する権利を有し、データの取り下げを求めることが可能」で、「NIHはこの研究者が伝えた意図以外の動機を臆測することはできない」という。

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  データベースからこの遺伝子配列がなくなっていることは今週、米フレッドハッチンソンがん研究センターの進化生物学者ジェシー・ブルーム氏が発見、公表した。同氏はこの事実は武漢のコロナ流行から別の何かが隠されているのではとの疑問を招くものだと指摘した。その後、このデータは回復されたものの、ウイルスの起源について決定打となるような詳細な情報はなかったと語った。

  中国が武漢研究所からウイルスが流出した可能性を含め、新型コロナの起源に関する調査に消極的なため、各国の政治家や科学者に不満が広がっている。

  バイデン米大統領は米国の情報機関にこの問題について再び調査するよう指示する一方で、中国は武漢研究所とコロナ感染拡大との一切の結び付きを強く否定している。

  ブルーム氏は新型コロナの起源に関し「われわれが強い自信を持って言えることはあまりないと思う」と述べた上で、自身が突き止めたことについては「われわれがいかにほとんど知らないかを再認識させる」と話した。

原題:U.S. Confirms Removal of Wuhan Virus Sequences From Database(抜粋)

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