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HSBCのウェブサイト巡り混乱、香港市民の不安浮き彫り

  • 資産凍結や逮捕など中国当局の締め付け強まる香港で市民は不安
  • 香港を離れる市民にとって香港に残した資金へのアクセスは死活問題

英銀HSBCホールディングスがウェブサイトに掲載したオンライン・モバイルバンキングの条件に関する説明が、同行の香港でのサービスに海外からアクセスできなくなるのではないかとの懸念を招いた。HSBCは急きょ、サービスに変更はないと強調し、顧客に謝罪したが、資産凍結や逮捕など、中国当局の締め付けが強まっている香港で、市民が不安を抱えていることを裏付けるエピソードだ。

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  中国による圧力が市民社会ばかりでなく企業にも及んでいるのではないかとの懸念が広がっている。政府は先週、民主派寄りの香港紙、蘋果日報(アップル・デーリー)の口座凍結を銀行に命じ、銀行は同紙を閉鎖に追い込む手段として利用された形になった。香港を離れて英国などへ移住する市民にとって、香港に残した資金へのアクセスは死活問題だ。

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  HSBCはウェブサイトで、オンラインおよびモバイルバンキング条件を説明する画面を更新した。その画面へのリンクが22日にツイートで拡散され、市民の不安をあおった。説明は7月26日から適用される新条件の下で香港外からオンラインまたはモバイルバンキングを利用できない可能性があるとしていた。

  主要な地元紙がこれについて報じ、香港最大のオンラインフォーラムの一つ、LIHKGには22日遅くからHSBCに関する投稿が800を超えた。資金を他の銀行に移すというコメントもあった。

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  慌てたHSBCは、条件に変更はなくインターネットバンキングとモバイルアプリ、モバイルセキュリティーキーの条件を1文書にまとめただけだと説明し、顧客の不安払拭(ふっしょく)を図った。

  「HSBC香港の顧客は引き続き香港特別行政区の外から『オンライン・バンキング』と『モバイル・バンキング』を通じて銀行サービスにアクセスすることができる」と同行の広報担当者は述べ、「サービスを変更する計画はない」とコメントした。

  HSBCのモバイルアプリも、サービスに変更はないと伝える「特別発表」を表示している。

原題:HSBC Apology Shows Financial Fears Are Mounting in Hong Kong (1)(抜粋)

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