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米国債利回り急上昇、FOMCタカ派的サプライズでインフレ懸念後退

  • 利回りは5年前後の債券を中心に上昇-10年債は一時10bp上昇
  • インフレ見通しの指標とされるブレークイーブン・レートは大幅低下

米金融当局は必要であれば米景気過熱を阻止するため行動する用意があることを米債券市場に確信させたようだ。

  16日の米国債利回りは5年前後の債券を中心に急上昇する一方、インフレ期待の指標は急低下した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が同日、2023年末までに2回の利上げを見込んでいることを示唆したことが驚きを誘った。米金融当局はこれまで、同年末まで金利がゼロ付近に維持されると予想していた。

FOMC、23年末までに2回の利上げを予想-テーパリング議論へ (4)

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は債券購入のテーパリング(段階的縮小)について当局者らが議論を始めたことも明らかにした。こうした指摘は金融当局が経済見通しへの自信を深めていることを示すもので、債券弱気派には朗報だ。一方、強気派は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴うなお数百万人の失業者の存在や変異株流行の脅威持続、政策正常化の実際の開始がなおかなり先になるとのパウエル議長の発言を重視する可能性がある。

10-year yields rise, yet hold within recent range

  ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、ザッカリー・グリフィス氏は金融当局の予測について「大半の市場関係者の予想より積極的だ」とし、「政策金利がどこに向かう可能性があるかを示す重要な指標だ。大事な結論は、金融当局が資産購入のテーパリングに関する検討を検討し始めるということだ」と指摘した。

  10年債利回りは16日、一時10ベーシスポイント( bp、1bp=0.01%)上昇して1.59%となった。先週に1.427%と3カ月ぶりの低水準を付けた後は上昇基調にあり、この日もその流れが続いた。ただ、3月に記録した年初来の高水準(1.77%)をなお大きく下回っている。

  一方、インフレ見通しの指標とされる米ブレークイーブン・レートは大幅に低下。 5年物は16日に約8bp低下して2.41%となった。こうしたレートは経済再開を背景にここ数カ月に急上昇しており、金融当局が景気過熱のリスクを冒していると警告する声が一部の投資家から上がっていた。

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原題:
Treasuries Slump on Hawkish Fed Surprise as Inflation Angst Ebbs(抜粋)

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