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FOMCの議論、債券購入テーパリングと利上げ開始時期へとシフトか

  • 利上げ開始予想時期、23年に前倒しあるか注目-ドット・プロットで
  • 今後の会合でのテーパリング議論開始巡り、パウエル議長から発言も

今年に入ってからのインフレ高進と経済成長ペースの加速を受けて、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長ら米金融当局者は、債券購入のテーパリング(段階的縮小)議論の前倒しや、2023年にも利上げ開始に踏み切る見通しについて検討する可能性がある。

  15、16両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で当局は、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジをゼロ近辺に据え置くとともに、月額1200億ドル(約13兆2100億円)規模の債券購入継続の方針をあらためて表明することがほぼ確実視されている。

Powell And Mnuchin Testify Before Senate Banking Committee

パウエルFRB議長

Photographer: Susan Walsh/AP Photo/Bloomberg

  金融当局は米東部時間16日午後2時(日本時間17日午前3時)にFOMC声明と最新の四半期経済予測を発表し、2時半からはパウエル議長が記者会見する予定。    

  元FRBエコノミストで、マクロポリシー・パースペクティブズ社長のジュリア・コロナド氏は、テーパリングに関して「今後数回の会合で議論を始めるのが賢明であろうとの点で一致したとの趣旨の発言が、パウエル議長からあると考えられる」と話す。その上で「次の幾つかの雇用関連統計の内容次第では、当局者は7月にもそうした議論を開始するのではないか」と語った。

Fed has kept rates near zero since Covid-19 crisis began

  16日の会合後の発表でウォール街がまず注目するのは、金利予測分布図(ドット・プロット)だろう。3月の前回予測で、23年中の少なくとも1回の利上げ見通しを示したのは、FOMC参加者18人中7人だった。今回、この数が10人に増えれば、ドット・プロット中央値で見た利上げ開始の予想時期はこれまでの24年から23年に前倒しされることになる。

  ナティクシスの米州担当チーフエコノミスト、ジョゼフ・ラボーニャ氏はFOMCについて、「今年および来年のインフレと国内総生産(GDP)の見通しは上方修正されると見込まれ、ドット・プロットは中央値が上方にシフトする可能性が高く、ややタカ派に傾くだろう」とコメントした。

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  パウエル議長が記者会見で行う景気回復状況の説明は、金融市場だけでなくホワイトハウスも解析するものと考えられる。来年2月に4年の任期切れを控えた議長は、再任を望むかどうかの質問を全てかわす一方で、続投を望んでいるとの印象に変化を生じさせる言動も一切ない。

  資産家で投資家のポール・チューダー・ジョーンズ氏はCNBCの番組で、インフレが加速し労働市場が逼迫(ひっぱく)しつつある現状にあって、今回のFOMCは最も注目される会合の1つであり、恐らく「パウエル氏のキャリアで最も重要なものとなるだろう」との見方を示した。   

原題:FOMC Debate Moves to Bond Taper and Liftoff: Decision-Day Guide(抜粋)

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