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Photographer: Samuel Corum/Bloomberg
cojp

FOMCの金利予測分布図、23年の利上げ開始にシフトへ-調査

更新日時
  • 8月下旬のジャクソンホール会合でテーパリングの最初のシグナルも
  • 今週のFOMCでは経済成長見通しとインフレ予想上方修正へ

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によると、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に公表される経済予測では、経済成長とインフレ加速の中で2023年に利上げ開始を見込むものの、金融当局者は8月か9月まで債券購入縮小のシグナルを出さない見通しだ。

  51人を対象に今月4-10日に実施した同調査では、FOMC参加者18人の金利予想分布図(ドット・プロット)の中央値で23年に少なくとも1回の利上げ見通しが示されると対象エコノミストの過半数が回答した。残りは3月時点のFOMC予測と同様、早くても24年までは利上げ開始を見込まなかった。

  一方で、現行で月額1200億ドル(約13兆円)の債券購入については、テーパリングに向けた最初の一歩を当局が踏み出すのは8月下旬になると約40%の回答者が予測した。

  8月26-28日にはワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムが開催される。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が伝統に従いそこで講演する場合、シグナルを出す可能性もある。回答者の24%は翌月にそうしたシグナルを見込む。

A 2023 Move?

Faster growth and inflation make a rate hike more likely in future years

Source: Bloomberg survey of economists June 4-10

Note: Economists were asked to forecast what the median Federal Open Market Committee participant would estimate in the Summary of Economic Projections.

  FOMCは米東部時間16日午後2時(日本時間17日午前3時)に発表する声明で、購入ペースの調整は米経済が雇用とインフレの目標達成に向けて「一段と顕著な進展」が見られた後に行う方針を再確認すると予測されている。また、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は0ー0.25%から引き上げないと見込まれている。パウエル議長は声明発表の30分後にバーチャル形式の記者会見を開く。

  エコノミストの予想によると、FOMCの四半期予測では21年経済成長見通しが6.6%に引き上げられる公算が大きく、インフレ率予想も今年は2.7%、22年は2.1%への上方修正が見込まれる。一方で失業率は今年10-12月(第4四半期)までに4.7%に低下する可能性があるが、3月時点の予測よりも緩やかな低下になるとエコノミストらは結論づけた。

  ダイナミック・エコノミック・ストラテジーの創業者ジョン・シルビア氏は「米金融当局は緩和路線を踏襲する。失業率は依然として目標を上回る水準にあり、失業率低下の進展度合いは鈍い」と指摘した。

テーパリングのタイミング

  エコノミスト調査では、債券購入縮小に関する何らかのヒントがジャクソンホール会合で出されるとの市場コンセンサスが形成されつつあることが示された。大多数が7-9月期のシグナルを見込んでいた4月の調査結果よりも時期が若干具体的になった。

  ただ、実際にテーパリングが発表される可能性が高い時期に関してはエコノミストの見方が割れ、9月と12月を見込む回答がそれぞれ3分の1に上った。

When to Taper

Most economists expect formal taper announcement in late 2021

Source: Bloomberg News survey of economists June 4-10

Economists were asked when the FOMC would formally announce a tapering of asset purchases.

  バンク・オブ・ザ・ウエストのチーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏は「インフレ率やインフレ期待の最近の上昇にもかかわらず、米金融当局は利上げとテーパリングに関して辛抱強さを引き続き示すだろう」と述べ、「だが、当局は目標に向けてかなり前進していることも認めるだろう」と語った。

  当局は利上げに関しても辛抱強いスタンスを取る公算が大きく、エコノミストの回答の中央値では23年末までに0.25ポイントの利上げを1回、24年末までに0.5ポイントの追加利上げが見込まれている。

  来年2月に任期満了を迎えるパウエルFRB議長については、バイデン米大統領が続投させると予想したエコノミストが約4分の3に上り、4月の調査結果とほぼ変わらず圧倒的割合を占めた。バイデン大統領が代替候補とする可能性が最も高いと受け止められているのはブレイナードFRB理事で、19%のエコミストがそのように予想した。

Powell Power

Who will president name as Fed chair? Most economists say Jerome Powell

Source: Bloomberg News survey of economists June 4-10

原題:
Fed Dot Plot Seen Shifting to 2023 Rate Liftoff, Economists Say(抜粋)

(経済予測や次期FRB議長に関する調査結果などを追加して更新します)
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