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LIBORとの決別急げ、米監督当局トップがウォール街に警告

  • ビジネスローンなどは本来あるべき状況から程遠い-イエレン長官
  • LIBORは終わる、出遅れ組の思考は幻想的-クオールズ副議長

米金融監督当局は11日、ウォール街の金融機関は公表停止が決まっている国際的な金利指標、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の使用をやめる取り組みを加速させる必要があると訴えた。LIBOR廃止を巡り、これまでになく強い調子で警告が発せられた。

  イエレン財務長官やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長など監督当局トップは金融安定監視評議会(FSOC)の会合で、残された時間は少なくなってきたと指摘。シティグループやJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス・グループなど金融機関に対応を急ぐよう直々に促す形となった。

  FRBのクオールズ副議長(銀行監督担当)は「否定派や出遅れ組は幻想的な思考に陥っている」とし、「LIBORは終わる」と強調した。

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クオールズFRB副議長

Photographer: Zack Gibson/Bloomberg

  住宅ローンから複雑なデリバティブ契約に至るまで、極めて多くの取引の参照金利となってきたLIBORから代替金利指標に移行するプロセスは、金融機関にとって厳しい試練となっている。世界の規制当局は2021年がLIBORを段階的に縮小させる1年になると繰り返し警鐘を鳴らし、担保付翌日物調達金利(SOFR)など代替指標への移行を市場参加者に促してきた。

  FSOCを率いるイエレン長官は、「市場の一部セグメントで重要な進展が見られるが、ビジネスローンを含めた他のセグメントは本来あるべき状況から程遠い」と分析。今年夏に各社がデリバティブ契約でSOFRに切り替えるよう期待したいとも述べた。

LIBOR代替が増殖、市場細分化する見込み-SOFRに統一は疑問

  乱立するLIBOR代替候補には、「ブルームバーグ短期銀行利回り指数(BSBY)」もある。同指数はブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバーグ・エル・ピー傘下ブルームバーグ・インデックス・サービシズがまとめている。

  米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長はBSBYに関して「金融安定と市場の強靱(きょうじん)性に対する類似のリスクを示している」と語った上で、SOFRが引き続き最も安全な代替指標だと述べた

  同委員長は「BSBYの裏付けとなる市場は良好な時期に取引が薄いだけでなく、危機時にはほぼ消えてしまう」と述べ、何兆ドルもの取引で参照する金利として有望視するには売買が少な過ぎるとの見方を示した。

原題:
Wall Street Warned by U.S. Regulators to Speed Up Libor Exit (2)(抜粋)

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