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トヨタ、コロナ禍での東京五輪の開催意義や安全対策の説明求める

  • NECや東京海上日動なども安全・安心な環境での開催が前提と表明
  • 大会の開催是非を巡り世論は二分-政府などは強行の構え

トヨタ自動車は11日、同社がトップスポンサーを務める東京五輪・パラリンピックについて、コロナ禍での大会を開催する意義や安全対策などの説明を大会関係者に求めた。そのほかの一部のスポンサー各社からも安全・安心な環境で開催されることが前提との声が上がっている。

Olympic Facilities As Organizers Mull Limiting Venues to 50% Full

東京・お台場に設置された五輪のシンボルマーク

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  トヨタはブルームバーグの取材に電子メールで、緊急事態宣言が続く今の日本は「まさに有事であると認識」していると回答し、選手や国民に対して「この状況下で東京大会を開催する意義は何か、納得できる安全対策などの説明をお願いしたい」とコメントした。

  コロナ禍収束の見通しが立たない中、7月23日の開幕が近づく五輪開催については世論が割れている。政府や大会関係者は予定通り開催する構えを崩していないが、ソフトバンクグループの孫正義社長や楽天グループの三木谷浩史会長兼社長など財界から懸念の声が上がっているほか、一部のスポンサーが大会を数カ月延期するよう非公式に主催者側に提案しているとも報じられている。

  読売新聞が4-6日に実施した世論調査によると、東京五輪・パラリンピックの「開催」を求める人は50%だった。「中止」は48%と前回の59%から減少し、賛成と反対がほぼ拮抗(きっこう)した状態となった。開催を求めた人の中でも、「観客数を制限して開催」と「観客を入れずに開催」とがほぼ二分する結果だった。

  大会を巡っては、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が今月の衆院厚生労働委員会で、「今の状況でやるというのは普通はない」と発言し物議を醸した。同氏は全国からの観客移動やイベントには厳格な管理が必要とも指摘した。

  NECは選手や観戦者などが「安全・安心な環境で東京2020大会を開催できることが大前提」とした上で、スポンサーとして組織委員会と連携していく考えを示した。東京海上日動火災保険も「安全・安心な環境下で開催されることを前提に」選手が力を発揮する機会になることを願っているとコメントした。

  一方で、世論が割れ政治問題化しつつある中で一部の企業には大会開催についてコメントを控える動きも見られる。三井住友フィナンシャルグループは「回答を控える」と答えたほか、野村ホールディングスもコメントは控えるとしている。

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