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国会で財政運営を監視、独立機関設置を超党派議連が訴え

  • 政府に左右されない独立した監視機能、金融危機で各国が導入
  • 財政は「超党派で取り組むべき課題だ」と林芳正参院議員

自民党や立憲民主党などの有志議員は10日、持続可能な財政を実現するため、「独立財政推計機関を考える超党派議員の会」を設立した。政府から独立し、経済や財政、社会保障の将来推計を行う機関の国会設置を目指す。

  共同代表発起人の林芳正参院議員(自民)は設立総会で、諸外国の動向を踏まえ、独立財政推計機関の設立は「国会の機能強化であり、超党派で取り組むべき課題だ」と述べた。

  逢坂誠二衆院議員(立民)は、「国会の予算に対する権能は極めて弱い」と問題視した上で、「緊縮財政・拡大財政をいずれを考える上でも、国会がしっかりとした権能をもって財政推計できるのは極めて大事だ」と話した。

  独立財政推計機関は、政府の判断や推計に左右されず、国会が客観的なデータを基に財政運営の監視機能を果たす。リーマンショックや欧州債務危機を経て、経済協力開発機構(OECD)の大半の国で導入された。

積み上がる公債残高

出所:財務省(19年度までは実績、20年度は補正後予算、21年度は当初予算)

  議連は林、逢坂両氏のほか松本剛明(自民)、浅田均(維新)、古川元久(国民)、西田実仁(公明)、大門実紀史(共産)の計7氏が共同代表。発起人には39人が名を連ねる。

  高齢化に伴う社会保障費の膨張と相次ぐコロナ対応で、財政は大幅に悪化。債務残高は国内総生産(GDP)の2倍を超え、先進諸国で最も高い水準だ。

  明治大学公共政策大学院の田中秀明教授は設立総会で、「楽観的な成長率を見積もっている国ほど財政赤字は大きい」と指摘。「国会の監視機能が弱く、経済政策や社会保障を考えるためにはチェック機能が重要」と述べた。

  国内でも過去に独立財政機関設立に向けた提言がまとめられたが、実現に至っていない。PHP総研の亀井善太郎主席研究員が火付け役となり、2013年に林氏、松本氏、西田氏ら超党派議員、19年には経済同友会が提言を出している。

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