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中国脅かす出生率低下、人口のピークは25年か-産児制限をさらに緩和

  • 共産党政治局、「段階的に定年を適切に引き上げていく」方針も示す
  • 生産性向上と都市部への人口移動促す投資で悪影響打ち消せるか

経済大国としての一層の台頭を米国が阻止しようとしているとして中国は懸念を強めるが、より大きな脅威は国内にあるのかもしれない。出生率の低下だ。

  5月に発表された国勢調査によると、習近平国家主席が「一人っ子政策」をやめ、子供を2人までもうけることを2015年に容認したものの、昨年の出生数は約60年ぶりの少なさとなった。ブルームバーグ・エコノミクスはこれらの数値に基づき、中国の人口は25年にピークに達すると予測。当局の想定よりはるかに早い時期だ。

  中国共産党中央政治局は5月31日、産児制限をさらに緩和。夫婦1組につき3人まで子供をもうけることを認め、「段階的に定年を適切に引き上げていく」方針も示した。

中国が産児制限緩和へ、子供3人まで容認-少子高齢化の歯止め狙う

  人口世界一の中国は30年までに国民14億人の約4分の1が60歳以上になる。

No Baby Boom

Number of births in China fell to lowest since 1961

Source: National Bureau of Statistics, data compiled by demographer He Yafu

  出生率低下に悩む国はいずれもうまくいっていない。1980年代に米経済を追い抜く勢いだった日本は、生産年齢人口の減少と債務負担増加に苦しんでいる。

  中国のエコノミストは、人口高齢化に伴う収入・支出減少がもたらすディスインフレ傾向に対処するため、年金と医療、教育への支出を増やすことを提案している。だがそれは予算への圧力となり、債務水準をさらに高める可能性がある。

  米国と欧州は移民受け入れで出生率の低下を相殺したが、権威主義的な政治体制の中国に移り住みたいと考える外国人は極めて少ない。

  産児制限の再緩和だけで少子高齢化の流れに歯止めをかけることは難しい。子育てにかかるコストが膨らみ続けていることを踏まえると、習政権が生産性向上と農村部から都市部への人口移動を促す投資で出生率低下の悪影響を打ち消すことができるかどうかが当面の問題となっている。

Daily Life In Shanghai Ahead of China Census

上海の公園で遊ぶ子供(4月10日)

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原題:The Top Threat to China’s Rise Is From Within: Balance of Power(抜粋)

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