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日銀の黒田総裁もビットコインを疑問視「裏付け資産を持っていない」

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日本銀行の黒田東彦総裁

日本銀行の黒田東彦総裁

Photographer: SHOKO TAKAYASU

日本銀行の黒田東彦総裁は、最近急騰と急落を演じているビットコインの決済機能などを疑問視するメッセージを発した。主要な中央銀行のグループと足並みをそろえた格好だ。

  黒田総裁は27日のインタビューで、 ビットコインに代表される暗号資産(仮想通貨)について「取引のほとんどが投資あるいは投機を目的としており、足元では価格の変動が非常に大きくなっている」と指摘した。「裏付け資産を持っていないため、値動きが激しく、基本的に決済手段としてはほとんど利用されていない」 とも語った。

  法定通貨を担保に価値を安定させる仕組みが施されているステーブルコインと暗号資産とは「性格が違う」と説明。ステーブルコインに関しては、法的な確実性や健全なガバナンスなど多くの適切な対応が必要としながらも、「将来、便利な決済手段になり得る」との認識を示した。

  ビットコインは足元で値動きの激しい展開が続いている。23日には前日比18%安まで下落したが、翌24日には16%上昇した。

決済手段などを疑問視する声

  暗号資産を疑問視する声は他の中央銀行首脳から上がっていた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は単なる投機の手段だと指摘し、欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は実物投資の対象とみなすべきではないとの見方を示した。イングランド銀行(英中銀)のベイリー総裁は「内在する価値はない」とし、「全ての資金を失う用意があるのなら買えばいい」と警告した。

  中国当局が金融リスクを制御する取り組みの一環として、21日に仮想通貨の採掘(マイニング)と取引を取り締まる意向を改めて表明すると、ビットコインは荒い値動きとなった。ビットコインを支持していた米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が一転して採掘時にエネルギー消費が急増することを批判すると一時下落に拍車が掛かるなど、個人のツイートで生じた極端なボラティリティーは不安定さを改めて印象づけた。

  それでもなおビットコインは年初来で約3割上昇している。米ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は24日、その勢いが引き続き増すのであれば、投資家は国債よりも仮想通貨を投資先に選ぶ可能性があると語った。

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