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ソフバンクG孫社長:五輪開催「もっと大きな物失う」-改めて懸念

更新日時
  • 大会の中止を求める人は43%、今夏に開催は14%-朝日世論調査
  • 政府は今夏開催の姿勢崩さず、IOCは緊急事態下で開催可能の見方

ソフトバンクグループの孫正義社長は23日、東京五輪・パラリンピック開催に改めて懸念を示した。孫氏はツイートで、日本でワクチン接種が遅れていることに言及し、「失われる命や、緊急事態宣言した場合の補助金、国内総生産(GDP)の下落、国民の我慢を考えると、もっと大きな物を失うと思う」と指摘した。

  孫氏は前日にも「誰が何の権利で強行するのだろうか」とツイートし、開催に疑問を投げかけていた。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、世論調査でも開催を疑問視する見方が広がっている。

  朝日新聞が15-16日に実施した世論調査によると、大会の「中止」を求める人が最も多い43%、次いで「再び延期」が40%、「今夏に開催」は14%にとどまった。4月の調査と比べると、「中止」が大きく増加し、「今夏に開催」は半減したという。

  世間の風当たりが強まる中、政府や東京都は計画通り今夏の開催を目指す姿勢を貫く。菅義偉首相は20日、安心・安全な東京五輪に向けて万全の感染対策で準備していると語った。東京都の小池百合子知事も21日に菅首相と会談し、「コロナ対策をしっかりして安全、安心な大会にすべく連携していこうという話になった」と述べた。

  政府は21日、感染が広がる沖縄県を緊急事態宣言の対象地域に追加することを決定しており、対象地域は10都道府県に拡大する。また、31日に緊急事態宣言の期限を迎える大阪府は、政府に対して再延長を要請する方向で調整していると報じられている。共同通信によると、国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長は21日、緊急事態宣言が発令された状況でも大会開催が可能との認識を示した。

東京の緊急事態宣言、6月20日までの延長論も-報道 (3)

  政府やIOCが大会を開催する姿勢を崩さない一方、孫氏以外からも経済界から懸念の声が上がっている。楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は14日のCNNとのインタビューで、今夏の五輪開催は「自殺行為」と述べた。

  大会のトップスポンサーに名を連ねるトヨタ自動車の長田准執行役員は12日の決算記者会見で、医療崩壊に対する懸念が高まる中、一部の不満がアスリートに向けられている状況について「スポンサーとして大変心を痛めているし、どうすればよいのか日々思い悩んでいる」と語った。

(孫社長の新たなツイートを加え、更新します)
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