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ゴールドマン、メキシコ公益企業と取引巡り対立-440億円が未払い

  • テキサス州大寒波の際の天然ガス取引に関連する-関係者
  • メキシコ電力公社が支払いを拒否、政治問題に発展する恐れも

トレードで多額の利益を勝ち取りながらも支払いを受けられないことは、ウォール街の企業にとって悪夢だ。

  これはゴールドマン・サックス・グループがメキシコで実際に直面している問題だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、ロペスオブラドール大統領が後押しする国有のメキシコ電力公社(CFE)との取引で、ゴールドマンのトレーダーは約4億ドル(約440億円)がCFEから未払いだとしている。2月に米テキサス州を襲った大寒波で天然ガス相場が高騰した際の取引だという。

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  CFEはゴールドマンとの非公開の協議で、ならず者トレーダーの仕業だと主張。スタッフを解雇したほか、取引で精巧さを欠いていたのはゴールドマン側だとさえも示唆したという。

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ロペスオブラドール大統領

  手詰まり状態がさらにエスカレートした場合、ゴールドマンが政治問題に巻き込まれる恐れもある。

  米国の寒波によるエネルギー価格の急騰は、当時の取引で有利な側にあった企業に恩恵をもたらしたが、利益を受け取ることができるかどうかはガス供給業者や発電業者、公益事業の顧客の行動に影響される。これら当事者の一部は価格つり上げが行われたとして訴訟を起こしている。

  ゴールドマンへの支払いは最終的にメキシコ納税者が負担することになり得る。メキシコでは多くの家庭が冬に電力供給を受けられない事態に陥った。国内の事情よりも、テキサス州当局が天然ガスの州外への出荷を禁止する措置を取ったことが大きく影響したためだ。

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メキシコ・アコルマンのCFE火力発電所

  対立や問題の取引については、関係者が匿名を条件に明らかにした。ゴールドマンの担当者はこの記事の取材に対し、コメントを控えた。

  CFEの広報担当者は17日、ワッツアップのジャーナリスト向けチャットルームで、この件についてゴールドマンとCFEは調停に向かっていると説明。CFEの主張には確かで十分な根拠があると考えていると述べた。

  2018年の大統領選で他の候補に大差を付けて当選を果たしたロペスオブラドール氏は、前政権が進めたエネルギー改革を巻き戻す方針を掲げている。

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原題:Goldman Traders Caught in Mexico Stalemate Over $400 Million (1)(抜粋)

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