コンテンツにスキップする
Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg
cojp

日本経済3期ぶりマイナス成長へ、宣言再発令で消費下押し-1~3月

  • 実質GDP成長率の予想中央値は前期比1.1%減、年率4.5%減-調査
  • 宣言再々延長なら4-6月もマイナスの恐れ-明治安田総研の小玉氏

1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら

2021年1-3月期の日本経済は3四半期ぶりにマイナス成長になったと予想されている。新型コロナウイルス感染の再拡大で緊急事態宣言が再発令され、飲食や宿泊、娯楽などのサービス消費を中心に個人消費が冷え込んだ。

  内閣府が18日公表する実質国内総生産(GDP)速報値について、ブルームバーグのエコノミスト調査(中央値)では前期比で1.1%減、年率では4.5%減が見込まれている。1月8日に始まった2回目の緊急事態宣言下では不要不急の外出要請に加え、時短営業など飲食中心に対策が強化される中、個人消費が3四半期ぶりに減少する見通し。

1-3月期は3期ぶりマイナス成長へ

出所:内閣府、ブルームバーグ

備考:20年までは実績、21年はブルームバーグ集計のエコノミスト予想中央値

  もっとも、海外景気の持ち直しから回復基調にある輸出などが下支えとなり、1回目の宣言が発令された昨年4-6月期(年率29.3%減)のような落ち込みは免れるもよう。輸出は3四半期連続、設備投資は2四半期連続の増加が見込まれている。

  大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、1-3月期の成長率が「マイナスであることは間違いない」としながらも、「2月から消費が持ち直し、思ったより大きなマイナスにならずに済んだ」と分析。海外景気の回復を背景に「輸出も改善し、設備投資も去年の春に比べると落ちていない」と述べた。

2月以降は回復傾向

  4月25日からの3回目の緊急事態宣言は、酒類を提供する飲食店の休業要請など、1月の宣言より強い内容となっている。ただ、感染力の強い変異株が広がっており、東京都をはじめ新規感染者数は高止まりの状態だ。

  明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミストは、現在の感染状況なら5月末の宣言解除は厳しくなってきているとの認識を示した上で、「6月いっぱい延長ということになれば、2四半期連続マイナスもみえてくる」と語った。

  一方、UBS証券の足立正道チーフエコノミストは、英国など諸外国のロックダウン(都市封鎖)に比べて「日本の緊急事態宣言は制限がないに等しい」ため、「消費はこれ以上落ちることはない」と予想。4-6月期GDPは輸出の強さを背景にプラス成長になるとの見方を示した。

緊急事態宣言期間対象地域経済影響
1回目

4月7日-

5月25日

7都府県から全国に拡大▼3.1兆円
2回目

1月8日-

3月21日

1都3県から11都府県に拡大▼1.1兆円
3回目

4月25日-

5月31日(予定)

4都府県から9都道府県に拡大▼0.8兆円

備考:3回目の対象地域は5月16日時点。経済影響は1カ月当たりの実質GDPへの影響(大和総研試算)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE