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エコノミストは米経済予測に苦戦、雇用に続きCPIも大きく外れる

  • 4月のCPIは予想中央値の約4倍、雇用も予想を大幅に下回る
  • 経済モデルは転換点の予測が苦手-バークレイズのゲーペン氏

米国の経済活動再開がエコノミストを動揺させている。

  今月発表された2つの注目経済指標である消費者物価指数(CPI)と雇用統計で、エコノミスト予想が実際の数値から大きく外れたためだ。先週発表された4月の非農業部門雇用者数の伸びはブルームバーグが集計したエコノミスト予想中央値に73万人余り届かず、12日公表の同月のCPIはコンセンサス予想の約4倍となった。

Big Beat

Monthly gains in overall and core CPI were roughly double the highest estimates

Source: Bureau of Labor Statistics, Bloomberg survey of economists

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は前例のない性質があるため、エコノミストは予測が困難になっている。ブルームバーグの集計データによれば、4月の雇用の伸びはエコノミスト予測を1996年以降で最も大幅に下回った。CPIは96年以降で最も大幅に上回った。コロナ禍でエコノミスト予測と実際の数値が大きく開いたのは今回が初めてではない。昨年は雇用データの突然の改善をエコノミストは正確に予測できなかった。

  エコノミストらは自身のモデルについて、急な経済活動再開やサプライチェーン(供給網)の制約に伴う大規模な変化を組み込むように設計されていないと話す。バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は、「経済モデルはトレンドを捉えるのは得意だが、転換点を予測することは苦手だ。パンデミックは転換点の連続だ」と指摘した。

  また、パンデミックと比較できる期間は過去にあまり多くなかった。ゲーペン氏によると、現状に最も似ている景気循環は第二次世界大戦期で、一部商品が大幅に不足し、特定の商品購入に制約があったときだという。

  BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は、経済モデルでは世界的な半導体不足や旅行需要の突然の急増などを予測することはできないと指摘。米労働省の発表によれば、中古車やトラック、航空運賃、宿泊費は4月に過去最大の値上がりだったが、リー氏は「これらすべてが積み重なっており、月ごとの動きがさらに不安定になっている」と付け加えた。

原題:
Economists Struggle to Forecast U.S. Recovery With Huge Misses(抜粋)

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