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ハイテク強気派が米ナスダック市場退出、空売り増加で下落に備えか

  • 予想インフレ率が06年以来の水準に上昇、ナスダック100は大幅下落
  • ナスダック100指数連動型ETFへの資金フローはマイナスの基調

ハイテク株売りの要因はインフレ懸念の可能性が最も高そうだが、それが何であろうと、トレーダーが相場下落に備えていることを示す証拠は数週間にわたって積み上がっていた。

  ナスダック100指数が3月以来の下落率を記録する前の段階で、同指数に連動する上場投資信託(ETF)の空売り残高は急増していた。同ETFへの資金フローは4月にマイナスだったが、今月も7日を除けば同様の傾向だ。結局のところ、今年に入って5億ドル(約540億円)近く流出している。

  年間売上高の5倍余りの水準で取引されているナスダック100指数は10日に2.5%を超す下落となり、ハイテク株のボラティリティーも拡大した。予想インフレ率が2006年以来の水準に上昇し、超大型ハイテク株から割高気味の小型株までさまざまな銘柄が売られた。ナスダック100の先物は11日のアジア時間帯午前の取引でも下げている。

  EPウェルス・アドバイザーズのポートフォリオ戦略担当マネジングディレクター、アダム・フィリップス氏は「インフレ圧力は一段と無視しづらくなっている」とし、「これが単に一時的な問題なのかどうかはまだ分からないが、インフレ見通しを受けて投資家は物価上昇の脅威から影響を受けにくい分野を探そうとしている」と指摘した。

キャシー・ウッド氏のARKK、構成銘柄の91%下落-ハイテク売りで

  リフレトレードへのシフトを背景に大型ハイテク株が低迷する中、弱気派はハイテク株の下げを見込んだ投資を増やしている。ナスダック100指数連動型ETF「インベスコQQQトラスト・シリーズ1」の空売り残高は発行済み株式全体の3.6%と、昨年8月以来の水準に上昇。12月時点は0.9%だった。S&P500種株価指数が新型コロナウイルス感染拡大下の20年3月に付けた安値から88%上昇する局面で空売り残高は減少していただけに、足元の残高急増は際立っている。

QQQ ETF short sales spike amid frequent outflows

  運用資産1610億ドルのQQQには過去数年、一貫して資金が流入したが、今年は流出が始まっている。20年は約170億ドルの純流入と過去2番目の高水準を記録したが、今年これまでに約4億2500万ドルが流出した。この傾向が続けば資金フローは年間として16年以来のマイナスとなる。

  ナスダック100指数はチャート上も不安定に見える。昨年11月と今年3月の売り局面で支持線の役割を果たした100日平均に近づいているためだ。18年遅くや20年3月にここを割り込んだ際は、ピークから20%を超える下落がその先に待っていた。

  視野を広げてみても、様相は変わらない。ナスダック100指数とS&P500種株価指数を比較した割合は2000年のピークを再び下回った。3月にこの抵抗線を上回る水準を維持できなかったことについて、ダブルライン・キャピタルの創業者ジェフリー・ガンドラック氏は新たな相場急落が差し迫っている兆しかもしれないと警告している。

Nasdaq 100's momentum versus S&P 500 has stalled at resistance

  こうしたデータは弱気のセンチメントが急激に高まっている状況を示すものではないものの、過去1年2カ月を特徴付けていた極端な強気が後退しつつある兆候を示している。

Traders are retreating in call options to bet on tech megacaps

原題:Rout Lands on Nasdaq Where Shorts Are Massing, Bulls Getting Out
(抜粋)

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