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中国テクノロジー大手、EV・自動運転に相次ぎ参入-テスラ追撃図る

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  • アップルのパートナー、台湾の鴻海精密も参入図る
  • 米国の制裁対象となっているファーウェイは自動運転車を年内に発売

中国のテクノロジー大手各社が自動車事業に乗り出している。華為技術(ファーウェイ)や百度(バイドゥ)などが電気自動車(EV)と自動運転車のベンチャー事業に計190億ドル(約2兆700億円)近くを投じた。

  米国のハイテク勢もアップルの「アップルカー」構想が以前から取り沙汰され、グーグルの親会社アルファベットは自動運転車部門ウェイモを持つが、中国企業の動きはその規模とスピードにおいて顕著だ。自動車の重心が内燃エンジンからセンサー・基本ソフト(OS)にシフトするほど、自動車のコンピューター化が進み、自動車産業もまたテクノロジー業界と変わらなくなりつつある。 

Inside Shanghai Auto 2021

上海国際モーターショー(4月27日)

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

  主戦場の1つが世界最大の新エネルギー車(NEV)市場である中国だ。伝統あるドイツのフォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)が蔚来汽車(NIO)や小鵬汽車など中国のスタートアップ企業と競う。ここ3カ月間で、スマートフォンメーカーの小米や検索エンジンの百度、アップルから生産を受託している台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)も、提携や独自の自動車製造計画を公表した。

企業投資額事業展開・計画
ファーウェイ今年は10億ドルスマートカー部品の研究開発に投資。

自動運転を特に重視

百度5年間で77億ドル威馬汽車(WMモーター)の初期投資家およびパートナー。社内ではロボタクシープロジェクト「アポロ」を展開。パートナー企業と共に自動車部門を設立。エバーグランデNEV向けのソフトウエアを開発
小米今後10年間で100億ドルスマートEVの製造を表明
アリババグループ非公開小鵬汽車の初期投資家。「斑馬」でSAICと連携。インテリジェント車ブランド「智己」を持つ
テンセント非公開米国に上場しているNIOの初期投資家。エバーグランデNEV向けソフトウエア開発
奇虎360非公開EVスタートアップのホゾン・オートモービルが行った直近の資金調達を主導
DJI非公開自動運転のハードウエア・ソフトウエア技術の提供を目指す

  先月の上海国際モーターショーは、自動車業界に起きている最もホットなトレンドを如実に示す世界トップクラスのイベントとなった。ファーウェイと百度のパビリオンを見るために来場者は何時間も列に並んだ。人々は展示物に群がり、センサーシステムやハイテクダッシュボード、モデルカーの写真を撮りまくった。ただ中国でのNEV時代の幕開けは熾烈(しれつ)な競争を意味し、テクノロジー大手には克服すべき多くの課題がある。

  コンサルティング会社アリックスパートナーズのマネジングディレクター、スティーブン・ダイヤー氏は「ハイテク企業の賭けには信条的な要素が強い」と指摘。元フォード幹部の同氏は「今存在しない何か新しいものを生み出すという信念に基づく要因が働いている」と話す。

  こうした競争の最前線に立つのが、米国の制裁対象となっている通信機器メーカーのファーウェイだ。同社は最近、10億ドルをEVと独自の自動運転テクノロジーに投じる計画を発表。一部の面でEVのパイオニア、米テスラをすでに超えていると主張している。 

BAIC Unveils the Arcfox Alpha-S Electric Sedan

アークフォックスαS

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

  ファーウェイは北汽藍谷新能源科技と共に開発した初の自動車を披露。中型セダン「アークフォックスαS」はインテリジェント自動車ソフトウエアパッケージ「ファーウェイ・インサイド(HI)」を採用し、人の介入なしで市街地なら1000キロメートル余りの自動運転が可能だとしている。今年10-12月期に引き渡しを始める予定だ。

Inside Auto Shanghai 2021

中国恒大新能源汽車集団の展示(上海国際モーターショー、4月19日)

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

  EVスタートアップの中国恒大新能源汽車集団(エバーグランデNEV)も大きなスペースを確保し、9種類のモデルカーを展示したが、同社はまだ自社ブランドのEV発売はしていない。

原題:China Tech Giants Bet $19 Billion on Global Electric Car Frenzy(抜粋)

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