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任天堂の今期営業益22%減に、半導体不足を懸念-市場予想下回る

更新日時
  • スイッチのピークまだ、ライフサイクル長期化の基盤整う-古川社長
  • 今期業績予想は保守的すぎるとの識者の声も

任天堂は6日、今期(2022年3月期)の連結営業利益が前期比22%減の5000億円になる見通しだと発表した。半導体不足などが製品の生産に影響を及ぼす可能性があり、業績予想もそれを前提に作成しているとした。

  ブルームバーグが集計したアナリストの予想平均5764億円を下回る。

今期の業績予想
  • 売上高は前期比9%減の1兆6000億円(市場予想1兆6194億円)
  • 営業利益は22%減の5000億円(市場予想5764億円)
  • 純利益は29%減の3400億円(市場予想4153億円)

  発表によると、今期の家庭用ゲーム機「スイッチ」の販売目標は本体が前期比12%減の2550万台、ソフトが18%減の1億9000万本としている。

  古川俊太郎社長は会見で、スイッチについて、ピークを過ぎたという認識はなく、「ライフサイクル長期化の基盤は整ってきた」と説明。今期の本体の販売目標は「決して低いとは思っていない」とし、ソフトについても計画を上回るようにしたいと述べた。新モデルに関しては「現時点で申し上げられることはない」とした。  

  ゲームコンサルタント会社カンタンゲームスのセルカン・トト代表は今期予想について、「任天堂は毎年ばかげた予想を発表する。投資家はこの予想を無視すべきだ」と指摘した。

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任天堂のスイッチ

  前期(21年3月期)の営業利益はその前の期比82%増の6406億円と過去最高を更新した。同社は、業績の好調を踏まえ前期の年間配当を1株当たり2220円にすることも発表。前の期の実績1090円を大幅に上回る。

  世界的に新型コロナウイルス感染の収束が見えない中、3月で発売5年目に入ったスイッチは、自宅で遊ぶ巣ごもり需要が引き続き追い風となった。

  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは、スイッチの販売目標について、1-3月期が強く足元でも好調が続く中、新型モデル投入によるてこ入れも可能で「2550万台を超える可能性はかなり高い」と指摘。2800万-3000万台も視野に入るとした。サードパーティーによるソフトのヒット作も「ライフサイクルの長期化に役立つ」とみている。

  発売から1年がたった「あつまれどうぶつの森」は累計販売が3263万本、遊びながら運動にもなる「リングフィットアドベンチャー」も1011万本と人気が長期化している。ソフトのダウンロードや有料会員サービスなど前期のデジタル売上高は前の期比69%増の3441億円に拡大した。

  任天堂は人気キャラクターを活用し、新規顧客の開拓にも注力している。大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン内にはスーパーマリオの世界を体験できるテーマパークを新設した。

  関係者によると、今年の年末商戦に向け投入が予定される新型スイッチについては、米半導体メーカー、エヌビディア製の新型チップや韓国サムスン電子製の有機ELディスプレーを採用する計画が明らかになっている。

1-3月期の業績
  • 売上高は前年同期比24%増の3544億円(市場予想3065億円)
  • 営業利益は34%増の1195億円(市場予想683億円)
  • 純利益は67%増の1037億円(市場予想470億円)
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