米GDP、1-3月速報値は6.4%増に加速-個人消費が記録的伸び
Reade Pickert米国の1-3月(第1四半期)経済成長率が加速。個人消費の伸びが寄与し、総生産は新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)になる前の水準に近づいた。
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米経済の最大部分を占める個人消費は10.7%増と、1960年代以降で2番目に大きな伸びとなった。
インフレ調整後のGDPは年率換算19兆1000億ドルとなり、パンデミック前のピークである19兆3000億ドル弱を間もなく上回る可能性を示唆した。
ワクチン接種の加速や雇用の拡大、連邦政府による複数回にわたる救済で家計の支出が増大。行動制限が大幅に撤廃され、消費者需要の裾野が広がり、旅行やレジャーなど長らく低迷していたサービスへの支出が増えた。
レストランや航空券の予約など高頻度データは既に、経済の急速な回復を裏付けている。
政府支出は年率6.3%増と、2002年以来の大幅な伸び。連邦政府の景気刺激策を反映している。国防を除く歳出は年率で1963年以来の高い伸びを示した。
設備投資と住宅投資の強さも経済成長に寄与した。設備投資は機器と知的財産がけん引役となり、年率9.9%増加。住宅投資は10.8%増えた。
純輸出と在庫
家計と企業の力強い支出により、在庫が減少、輸入への需要が強まった。在庫と輸入は第1四半期の経済成長を抑制。財とサービスの純輸出はGDPに0.87ポイントのマイナス寄与となり、在庫の変化はマイナス2.64ポイントの寄与。
GDPから純輸出と在庫を除いた最終需要は10.6%増に加速した。
エネルギーと食品を除いたコアの個人消費支出(PCE)価格指数は年率2.3%上昇。前四半期は1.3%上昇だった。
可処分所得は過去最高の伸びを示し、年率換算で19兆6000億ドルとなった。昨年12月と今年3月に議会を通過した経済対策により、多くの家計が直接給付を受け、失業保険の上乗せ給付が再開された。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:U.S. Recovery Gains Steam as Spending Fuels 6.4% GDP Growth(抜粋)