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バイデン大統領、1.8兆ドルの「米国の家族のための計画」発表へ

  • 上下両院合同会議で就任後初めて演説-1.5兆ドルの増税が財源
  • サプライサイド経済学から40年経て「大きな政府」に方向転換

バイデン米大統領は東部時間28日午後9時(日本時間29日午前10時)から、上下両院合同会議で就任後初めて演説する。「米国の家族のための計画」と題した1兆8000億ドル(約196兆円)規模のプログラムが柱となる。

  プログラムの期間は10年で、1兆ドルの支出と低所得・中間層向け減税および税額控除8000億ドルから成り、子育てや有給休暇、教育などへの支出を大幅に拡大するもので、財源の一部に富裕層に対する総額1兆5000億ドルの増税による税収を充てる計画だ。

  40年前のレーガン政権は減税と小さな政府を柱とする「サプライサイド経済学」を唱えたが、バイデン政権の経済政策は「大きな政府」に方向転換する形となる。

President Biden Delivers Remarks On Covid-19 Response

バイデン大統領

Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

  バイデン大統領は1月20日の就任後、新型コロナウイルス禍に対応する1兆9000億ドルの経済対策の成立を果たし、先月には2兆2500億ドルのインフラ計画を打ち出しており、今回で3本目の大型プログラムの提案となる。

  ただ、共和党は増税に断固反対し、民主党内でも優先課題を巡ってさまざまな見解があり、議会審議で大幅な変更が加えられる可能性がある。

  バイデン大統領が演説する下院本会議場は、新型コロナ感染対策の一環として、聴衆を収容人数の5分1未満に絞る。大統領の演壇の背後に着席するのはハリス副大統領とペロシ下院議長で、2人とも女性となるのは米国史上初めて。

増税案

  ホワイトハウスの発表資料によれば、増税案の概要は次の通り。

  • 個人所得税の最高税率は39.6%に引き上げる。年間所得40万ドル以下は増税対象とならない
  • 年間所得100万ドル以上であればキャピタルゲイン税の税率を39.6%と現行の20%から引き上げる。医療保険制度改革(オバマケア)の資金への充当を目的とした投資収入への付加税(税率3.8%)と合わせ、最高43.4%となる
  • 相続資産の売却益を計算するベースを該当資産を取得した当時の価格ではなく、相続時の市場価格に修正する「ステップアップ」方式が廃止される。実現すれば、富裕層の相続人が支払う遺産税は大幅に増える
  • プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社やヘッジファンドの運用マネジャーが受け取る成功報酬「キャリードインタレスト」への税優遇措置を廃止する

  一方で発表資料には、州・地方税(SALT)の税額控除の上限(現行1万ドル)の引き上げなどへの言及はない。バイデン氏が昨年の大統領選で掲げてきた個人の遺産税(相続税)の適用を拡大する措置も盛り込まれなかった。

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原題:Biden Unveils Massive Family Aid Plan Funded by Taxing WealthyWhat’s in Biden’s $1.8 Trillion Spending Plan Funded by TaxesBig Government Is Poised for a Rerun With Biden’s Economic Plan(抜粋)

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