コンテンツにスキップする
Subscriber Only

バイデン政権、遺産税拡大せず「家族のための計画」財源で-関係者

更新日時
  • 低所得・中間層支援策の財源はキャピタルゲイン増税などが含まれる
  • キャピタルゲイン増税で十分であり遺産増税の見送りは可能と判断か

バイデン米大統領と経済チームは、低所得層・中間層支援策の財源確保の手段として、個人の遺産税(相続税)の適用を拡大する措置は見送る方針だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  バイデン氏は2020年の大統領選のキャンペーンでキャピタルゲイン(株や土地などの売却益)税と法人税に加え、遺産税についても増税を公約していた。

  だが非公開情報を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、大統領が28日に公表する「米国の家族のための計画」の財源には、遺産税の増税は含まれない見込みだ。

  21年の遺産税の基礎控除(非課税枠、インフレ調整後)は1170万ドル(約12億7000万円)、夫婦の場合は2340万ドルで、富裕層の米国人には40%の最高税率が適用される。

  ホワイトハウスの報道官にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

見送りの背景

  バイデン大統領は同計画の一環として、富裕層のキャピタルゲイン課税の税率を倍近くに引き上げる提案を行う方針だ。ブルームバーグ・ニュースは関係者からの情報を引用し、先に伝えた。

  関係者によると、こうしたキャピタルゲイン増税だけで十分な印象を与えるため、遺産税の適用拡大見送りは可能だとホワイトハウスは判断した。議会民主党の支持が確信できない限り、政策項目を盛り込むことを補佐官らは望まなかった経緯もあるという。

  ただバイデン氏は、富裕層への課税を選挙キャンペーンと大統領職の中心に位置付けてきた。しばしば課税対象にならないまま一族間で継承される富の解体手段の一つと考えられていた増税見送りは、進歩派グループとリベラル派エコノミストの注意を引く動きといえる。

  一方、実際の資産購入価格ではなく相続時の市場価格をキャピタルゲイン計算の基準とする「ステップアップ」方式については廃止案が盛り込まれる見通しで、実現すれば富裕層の税負担が大幅に増えることになる。

原題:Biden to Omit Estate-Tax Expansion From Coming Economic Plan (1)(抜粋)

(ホワイトハウスの意向について関係者情報を追加して更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE