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ブラックロックに57兆円、CEOのステークホルダー資本主義に共感か

  • 気候変動に配慮する投資への構造的シフトから利益を得る態勢目指す
  • 温暖化対応が不十分な企業に委任状による議決権行使を求める声も

世界最大の資産運用会社である米ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は、気候変動や選挙権など重要な問題に意見を差し挟むことにかつてはためらいもあったが、今はそうではない。

  フィンクCEOはブルームバーグ・グリーン・サミットのインタビューで、「私は自分が言うことを非常に大きな声で話してきたが、さらに大きな声で言うつもりだ。当社は過去12カ月で5270億ドル(約57兆円)の資金を集めており、われわれの考えが顧客の共感を呼びつつある」と語った。

  株主だけでなく社員や環境、地域社会を同時に重んじる「ステークホルダー資本主義」の理想を信奉する金融界の最も著名なリーダーの1人であり、9兆ドルの資産を管理・運用する影響力を行使し、他の投資家も同じ方向に突き動かそうとしてきたフィンク氏は、ブラックロックへの記録的な資金フローに意を強くしている。

  今年1月の年頭書簡で、伝統的に政府に任されてきた人種的不平等や経済格差、環境悪化といった問題に企業が対応する必要性を同氏は強調。身元確認の厳格化などで人種的マイノリティーの投票を抑圧すると批判されているジョージア州の選挙関連法改正を受け、今月14日には「有権者が投票する公平・公正な機会を制限したり妨げたりする」いかなる措置にも反対する文書に自ら署名した。

ブラックロック、人権や生物多様性でサステナブル基準要求-投資先に

  気候変動に配慮した投資への「構造的シフト」からブラックロックが利益を得られる態勢にすることをフィンク氏は目指している。ウォール街での44年のキャリアで経験したことないペースで、顧客の間で化石燃料に立脚する経済からサステナビリティー(持続可能性)への資本の再配分が進んでいると同氏は指摘した。

  ニューヨークやマイアミ、サンフランシスコ、ロンドン、チューリヒでデモを行った活動家らは、地球温暖化に対応するスピードが不十分な企業に経営陣交代を迫るため、委任状による議決権行使をブラックロックに求めた。

  ブラックロックは長期的なサステナブル資産は昨年7-9月(第3四半期)末の約1370億ドルから2000億ドル余りに増え、2030年末までに少なくとも1兆ドルを達成する計画だ。シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスと共同で、二酸化炭素(CO2)排出を抑制する技術に投資するベンチャーキャピタルを設立することも今月明らかになった。

ブラックロック、テマセクとグリーンVC設立-投資好機とフィンク氏

ブルームバーグ・グリーン・サミットのインタビューで発言するフィンクCEO

Source: Bloomberg)

原題:BlackRock’s Fink, Buoyed by Record Inflows, Vows ‘Loud’ Activism(抜粋)

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