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ECB、PEPPの段階的終了を議論していない-ラガルド総裁

  • PEPPの購入枠1兆8500億ユーロで維持、他の政策手段も据え置き
  • ユーロ圏経済は今年1-3月に恐らく縮小した-ラガルド総裁

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は22日、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の段階的終了をECBでは議論していないと言明した。一方で、ユーロ圏経済が新型コロナウイルスの危機を脱し始める兆しが見られていると指摘した。

  景気への中期的リスクは均衡しているとしながらも、ECBが景気刺激措置の縮小を検討しているのではないかとの見方については「時期尚早」だとして退けた。

  総裁は政策発表後の会見で「入ってくる経済指標や調査、高頻度データは経済活動が今年1-3月(第1四半期)に再び縮小した可能性を示唆するが、4-6月(第2四半期)の成長再開を示している」と述べた。刺激措置の「段階的終了は議論しなかった。全く時期尚早だ」と続けた。

ラガルドECB総裁

出典:ブルームバーグ

  ECB政策委員会はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入枠を1兆8500億ユーロ(約240兆円)で維持した。今四半期中は速いペースで購入を進めることを確認した。中銀預金金利もマイナス0.5%で据え置き、市中銀行への長期資金供給も継続すると表明した。

  「全体として、ユーロ圏の成長見通しを取り巻く短期的なリスクは引き続き下方向だが、中期的なリスクはより均衡している」と総裁は述べた。

What Bloomberg Economics Says...

“Bloomberg Economics expects the pace of purchases to be scaled back in June, barring any renewed upward pressure on interest rates from abroad.”

-David Powell. Read the ECB REACT.

  世界的な債券利回り上昇を受け、ECBは3月の前回会合でPEPPの購入を著しく加速させると発表。その後の週ごとの購入額は平均170億ユーロと、年初からそれまでの約140億ユーロから増えた。

  ECBは新型コロナ禍が終息するまで企業と家計、政府の借り入れコストを低く維持する方針。PEPPの下での純購入は2022年3月末まで継続することになっている。

  PEPPの購入ペースは特定の日程ではなく、調達環境とインフレ見通しに基づいて決定すると総裁は述べた。「あらゆる領域の調達環境およびインフレ見通しをあわせて判定する。それぞれにかなり複雑なこの2つの要素に基づいて、購入ペースを決定する」と説明した。

ECB Timeline

...shows by when economists predict action

Source: Bloomberg survey of economists conducted April 9-15

  欧州連合(EU)のコロナワクチン接種はここ数週間に大きく加速し、今年下期に見込まれる景気回復に道を開いた。ラガルド総裁は「ワクチン接種の進展が制限措置の段階的緩和を可能にし、2021年中に経済活動がしっかりとした回復に向かう道筋を整えるだろう」と語った。

  ユーロ相場の動向とそのインフレ見通しへの影響も引き続き注視していくとも述べた。

参考記事
ECB、危機対応措置を据え置き-年後半の景気回復待つ構え
ECB、緊急購入プログラム終了時期に注目集まる-年末段階で示唆か
ECBの政策見通し不透明-緊急措置脱却の道筋やインフレ目標の行方

原題:Lagarde Says ECB Isn’t Discussing Phase-Out of Stimulus (1)(抜粋)

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