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変異株拡散、若者のコロナ感染が米国で増加-重症化リスクに警鐘

  • 緊急治療室に運ばれる子どもが増えている-ミシガン小児病院
  • イリノイ州では過去1カ月で18-24歳の感染症例が倍増

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)ではこれまで、子どもや若者は感染しても症状が比較的軽かったり、無症状だったりした。しかし最近では、変異株への感染で入院するケースが増えている。死者数こそまだ少ないものの、医師らは若者の重症化リスクに警鐘を鳴らしている。

  オハイオ州メディナ在住のメリッサ・ザジャックさんは、息子のスペンサー君(13)が新型コロナ感染症と診断された際、小児科医からは2週間で学校に戻れるとの説明を受けた。

  しかし、英国で最初に確認された変異株「B.1.1.7」に感染したスペンサー君はその後、40度を超える高熱が出て緊急治療室に2回運ばれる事態になった。3月17日以降はほとんど寝たきりとなり、頭痛と足首の腫れに苦しんでいるという。「治療方法がないので対症療法を受けている。学校には1カ月行っていない。健康で運動が得意な子なのに、かわいそうだ」とザジャックさんは語った。

人工呼吸器必要なケースも

  1日当たりの新規感染者が平均約8000人と感染が急速に広がっているミシガン州では、病院で診察を受ける若者が大幅に増えている。州保健当局は15日に50件の小児症例があったと報告。これは連休明けに急増した1月初旬以降で最多となる。

  デトロイトにあるミシガン小児病院のチーフメディカルオフィサー(CMO)、ルドルフ・バレンティーニ氏は「州全体で入院率が高まっているのを踏まえると、症状は重くなっているに違いない」と指摘。「緊急治療室に運ばれる子どもが増えている。一部は集中治療室に入り、一部は人工呼吸器を必要としている」と述べた。

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ワクチン接種後、副反応の有無を確認するため待機する学生たち

  

  1年余り前に感染が広がった従来のウイルスでは、30歳未満の人では症状が出ないことが多かった。米疾病対策センター(CDC)のデータによると、5-17歳の新型コロナ感染症による死者数は累計293人と、米国全体の約0.1%にすぎない。

米国全体で若者の感染拡大

  しかし、ミシガン州の医療組織ヘンリー・フォード・ヘルス・システムのロバート・ライ二ー最高執行責任者(COO)によると、現在は「20、25、35歳で重い症状の患者が出ている」という。同氏は8日の記者会見で「良いニュースは死亡率が相対的に低いことだが、軽い症状ではない」と述べていた。

  同様の傾向は米国全体で表れつつある。その背景には、ワクチン未接種であることの多い若者が、学校でのスポーツや集まりを通じてウイルスを拡散させていることがある。ほとんどの州ではこれまで、健康リスクが最も高い65歳以上へのワクチン接種が優先されてきた。

  イリノイ州では若年層の感染増を受け、州が支援する大規模接種会場で大学生の予約受け付けを広げつつある。同州公衆衛生当局によると、過去1カ月で18-24歳の感染症例が倍増し、4月に最も感染者が多かったのは20代だったという。

参考記事
新型コロナ再感染、発生確率や年齢・変異株の影響-QuickTake
20歳未満が感染しやすい、新型コロナは変異で感染力上昇-英研究
世界の新規コロナ感染、週間ベースで最多更新-途上国中心に急増

原題:
Covid Once Spared the Young. Now More Are Going to the Hospital(抜粋)

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