【米国市況】株が最高値から反落、ハイテク中心に売り-ドル下落
Vildana Hajric、Kamaron Leach
19日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均は最高値から下げた。本格化する企業の決算発表や今週公表される経済指標を待つ展開となった。
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テクノロジー株の売りが重しとなり、S&P500種はほぼ4週間ぶりの大幅安となった。同指数の下落寄与度が最も大きかったのはテスラ。運転者「不在」だったと推察されるテスラ車の事故が嫌気された。小型株が軟調で、ラッセル2000指数は構成銘柄の約75%が値下がり。
S&P500種は前週末比0.5%安の4163.26。ダウ平均は123.04ドル(0.4%)安の34077.63ドル。ナスダック総合指数は1%下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.61%。
経済指標は22日に新規失業保険申請件数や中古住宅販売件数などが発表される。新型コロナウイルス変異株の感染拡大を巡る懸念にもかかわらず、株式相場は先週、好調な経済指標に支えられて最高値を更新した。決算シーズンが本格化する中、市場は民間部門の回復をさらに確認できる材料を探すとみられる。
Eトレード・ファイナンシャルのトレーディング・投資商品担当マネジングディレクター、クリス・ラーキン氏は「今週はあらゆる業界から決算発表が相次ぐため、市場予想を上回るあるいは下回る業績を投資家が消化するまで、若干の待機状態となる可能性がある」と述べた。

外国為替市場ではドルが下落。ドル指数は6営業日続落となった。英国の経済活動再開に関する楽観を背景に、ポンドが上昇した。ユーロはゴールドマン・サックスによる強気な予想の恩恵を受け、1カ月ぶりに1.20ドルを上回った。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%低下。ドルは対円で0.6%安の1ドル=108円17銭。ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.2037ドル。ポンドは対ドルで1.1%高の1ポンド=1.3986ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反発。ドルの軟調を背景に買いが優勢になった。ただ、インドなど主要原油輸入国で新型コロナウイルスの感染が拡大していることが上値を抑える材料となり、前営業日の終値を挟んでもみ合う場面が目立った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物5月限は25セント(0.4%)高の1バレル=63.38ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント6月限は28セント上げて67.05ドル。
金相場は反落。金スポット価格は朝方に2月25日以来の高値を付ける場面があったが、その後は売りに押された。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は0.5%安の1770.60ドルで終えた。
原題:Tech Leads Stock Drop From Record; Dollar Falls: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Slumps Amid Gains for Pound, Euro: Inside G-10(抜粋)
Oil Flips Between Gains and Losses in Wake of India Virus Surge(抜粋)
Gold Steadies Near Seven-Week High as Yields Keep Falling(抜粋)