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ウォール街、トレーダーからディールメーカーに主役交代-14日から決算

  • 株式引き受け手数料収入は176%増の見込み-SPACブームで
  • 第1四半期の「決算内容よりも見通しが焦点」とシャナハン氏

ウォール街の主役はトレーダーからディールメーカーに交代したとみられる。

  大手米銀の1-3月(第1四半期)決算発表が14日に始まるが、投資銀行業務の手数料収入は合計で42%増えたと見込まれる。トレーディングは昨年の活況が衰えつつあるものの、ディールメーキングに加えて引当金の戻し入れが寄与し、アナリスト予想に基づけば合計の利益は倍増した可能性がある。

  最も大きく貢献した要素の一つは、第1四半期中に株式を公開した多数の特別買収目的会社(SPAC)だ。アナリスト予想によると、業界大手5行のJPモルガン・チェースバンク・オブ・アメリカ(BofA)シティグループゴールドマン・サックス・グループモルガン・スタンレーを合わせた株式引き受け手数料収入は176%増の41億7000万ドル(約4560億円)に達した見込み。

SPAC Mania

Banks took more SPACs public in the first quarter than all of last year

Source: Bloomberg

  エドワード・D・ジョーンズのアナリスト、ジム・シャナハン氏はインタビューで、「今年の最初の数カ月はSPACと従来型の新規株式公開(IPO)からの収益が莫大(ばくだい)だった。大手銀行にとって本当にプラスになるはずだ」と発言。その上で「しかし、ここから先の比較は非常に難しくなりそうだ」と付け加えた。

  一方、ローンポートフォリオの再拡大を期待する投資家は、増益と手数料収入の増大だけでは満足しないかもしれない。JPモルガン、BofA、 ウェルズ・ファーゴ、シティのローン総額は合計で前年同期比8.2%減少したとアナリストは見積もっている。

Fewer Loans

Total loans are expected to drop at the country's four largest banks

Source: Estimates compiled by Bloomberg's MODL

  米銀大手は新型コロナウイルス流行の中で昨年、巨額の貸倒引当金を積んだが、懸念されていた損失はほとんど発生しなかった。この結果としての引当金の戻し入れは第1四半期も続いたとみられ、5大銀行の120%増益に寄与したと見積もられている。

  ただ、昨年の大半で絶好調だったトレーディングは軟調となり、債券と株式のトレーディング収入は合計で0.2%減となった見込み。こうした中で、株式引き受け収入に加えてM&A(企業の合併・買収)も上向いた投資銀行バンカーの成果に注目が集まる。

  ただ、第1四半期の業績より重要なのは、年内の銀行業界見通しに関する経営陣の発言だ。「決算内容よりも見通しが焦点だ」とエドワード・ジョーンズのシャナハン氏は述べた。

原題:
Wall Street Seen Leaning on Dealmakers as Trading Surge Wanes(抜粋)

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