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米国債、次の動きは上昇か下落か-強気派と弱気派が論戦

  • 三菱UFJ国際投信やノーザン・トラストは強気
  • ヤルデニ・リサーチやピクテ・アセットは弱気

数十年にわたる米国債の強気相場が終わったという主張は最近ではよく聞かれる。しかし、四半期ベースで1980年以降最悪となった相場の反発を予想する向きもある。その結果、すべての資産クラスに大きな影響を与える米国債市場の行方を巡る議論は、激しさを増すばかりだ。

  三菱UFJ国際投信やノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのような強気派もいれば、ヤルデニ・リサーチやピクテ・アセット・マネジメントのような弱気派も存在。リットホルツ・ウェルス・マネジメントのベン・カールソン氏のようにどちらでもなく、大きなトレンドの時代は本質的に終わったと考える投資家もいる。

強気派

◎三菱UFJ国際投信の加藤章夫戦略運用部長

10年債利回り1.7%は潜在的な米景気回復を織り込んでおり、ピークかもしれない。米連邦準備制度は少なくとも2023年末までは利上げをしないと示唆しているが、市場はより早い利上げを見込んでいる。経済見通しに対する市場の認識が当局の認識に近づけば、10年債利回りは1.5%程度に下がる可能性がある

◎ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントの短期債ディレクター兼クレジット調査責任者、ピーター・イ氏

米10年債利回り1.7%前後はS&P 500種株価指数の予想配当利回り1.5%弱との比較で悪くはない。金利が高くなり過ぎるとリスク資産と経済への打撃となるため、金融当局はそれを阻止するだろう。

◎パインブリッジ・インベストメンツのクレジットおよび債券グローバル責任者、スティーブン・オー氏

米国と世界の両方でインフレ低めの環境が続くと考える。成長は新型コロナウイルス禍の後に回復するが、大幅な利回り上昇を引き起こすほどの加速はないだろう。

Steven Oh

スティーブン・オー氏

弱気派

◎QICのグローバル流動性戦略担当マネジングディレクター、スーザン・バックリー氏

市場がワクチン接種の進展、特に米国での成功に自信を深めるにつれて、経済活動で想定外の上振れが続く。債券利回りはここからさらに上昇する。10年債利回りの年内2%突破があるとみている。

Susan Buckley

スーザン・バックリー氏

◎ヤルデニ・リサーチ創業者のエド・ヤルデニ氏

10年債利回りは数カ月以内に2%に達する可能性があり、来年末までには3%かそれ以上になると予想。経済の並外れた強さとインフレ圧力の高まりを考えると、より高い利回りは理にかなっている。米国のワクチン接種進展と経済対策によって、実質国内総生産(GDP)はパンデミック前の水準を回復する可能性がある。

Yardeni Research Inc. President Edward Yardeni Interview

エド・ヤルデニ氏

◎ピクテ・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、ルカ・パオリーニ氏

インフレ期待ばかりでなく、インフレ指標が上向き始めているリスクが懸念材料だ。米金融当局に行動を迫る可能性がある。ある時点で消費の重しになる恐れもある。インフレが想定外に上振れする本物のリスクがある。

◎ルーミス・セイレスのポートフォリオマネージャー、エレーン・ストークス氏

10年年債利回りが向こう1、2年に約20-50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇すると予想。

ボラティリティー上昇予想

◎リットホルツの機関投資家向け資産運用担当ディレクター、ベン・カールソン氏

われわれは皆、大きな長期のサイクルがあると信じ込まされているが、今後は利回りが時々上昇すると投資家が戻ってきて利回りが元に戻るという短期のサイクルになるかもしれない。それが新しい形だ。

Ben Carlson

ベン・カールソン氏

原題:
The Debate Over the Next Move in Bonds Has Never Been Fiercer(抜粋)

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