, コンテンツにスキップする

北京冬季五輪ボイコットリスク、米中の新たな火種-進出企業に影響も

更新日時
  • ボイコット可能性巡り国務省報道官が発言-中国は即反発
  • 大会から距離置くなら製品輸入禁止やボイコットあり得る-CSIS

中国西部・新疆ウイグル自治区の人権問題に関する意見表明を巡り、世界の主要ブランドに対する不買運動が中国国内で起きる中で、北京駐在の外交官はこの1カ月、2022年北京冬季五輪ボイコットの賛否に関して話し合うことが多くなっていた。

  大半は完全ボイコットの可能性について懐疑的な見方を示したが、10カ月後の開会式までは多くのことが変わり得ると指摘。また、匿名を条件に話した外交官らは選手やスポンサーは参加したとしても政府要人は欠席する可能性を示唆した。

  いずれにせよ、ボイコットを呼び掛ける最初の国にはなりたくないとの1点では外交官の見方が一致していた。

  こうした中で、米国務省のプライス報道官は6日、北京冬季五輪のボイコットが「議題に」あり、同盟国と「確かにわれわれが話し合いたいことだ」と発言。外交官の間で交わされていた議論が今週、世界の舞台で一気に表面化した。ホワイトハウスのサキ報道官は7日、「同盟国や友好国と共同ボイコットについて協議したことはないし、話し合っていない」と述べた。

US-DIPLOMACY-PRICE-BRIEFING

米国務省のプライス報道官

  一方、中国側は即座に反発。外務省の趙立堅報道官は7日、新疆ウイグルで強制労働の疑いがあるとして中国を批判する米国のいかなる試みも「失敗する運命」にあり、中国国民から「断固とした反対と強力な対応」に遭うだろうと主張。ボイコットは選手の利益を損ね、「五輪憲章の精神に反する」とも語った。

  北京冬季五輪の開催は来年だが、各国政府や中国でビジネスを展開する外国企業は大会参加に関して態度を決める必要がある。へネス・アンド・マウリッツ(H&M)など小売企業に対する政府公認の不買運動が示したように、各社の判断は最終的に人口14億人を擁する中国市場へのアクセスに影響を及ぼす。

  米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)でアジア担当シニアアドバイザーを務めるボニー・グレーザー氏は、「大会から距離を置く姿勢を示す国からの一部輸入禁止やこうした国の企業に対するボイコットがあり得る」と分析。「米国がボイコットを主導していると見なされれば、米中関係は著しく悪化する公算が大きい」と話す。

OLY-2022-BEIJING

北京冬季五輪スキージャンプ会場の建設に関わる作業員(張家口、3月17日)

  北京五輪ボイコットの可能性を巡る今回の発言への中国の反応は、中国共産党批判を受けた場合の対応策と同じパターンだった。一般市民への検閲を強化する一方で、国営メディア経由で厳しく反撃した。中国当局はソーシャルメディア「微博(ウェイボ)」で、「冬季五輪ボイコット」の検索を禁止。共産党系の新聞、環球時報の胡錫進氏は米国は五輪ボイコットをちらつかせて中国を脅すべきではないと主張した。

原題:Olympics Boycott Risks Becoming the Next Big U.S.-China Battle(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE