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東芝が英CVCキャピタルから買収提案、取締役会で対応協議へ

更新日時
  • TOBで東芝を非公開化、買収額2兆円超の報道も-東芝株18%高に
  • 外為法に基づく手続きが必要になるものと考えている-加藤官房長官
Toshiba Corp. Chief Executive Officer Nobuaki Kurumatani Media Round Table
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Toshiba Corp. Chief Executive Officer Nobuaki Kurumatani Media Round Table
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東芝は7日、英投資会社のCVCキャピタル・パートナーズから買収提案を受け取ったことを明らかにした。事情に詳しい関係者によると東芝は7日に取締役会を開き、CVCの提案などについて協議する方針だ。
  

Toshiba Corp. Holds News Conference To Announce New CEO

都内の東芝本社(2018年2月14日)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  東芝は7日朝の声明で、CVCから6日に初期提案を受けたとし、今後詳細情報を求めて慎重に検討して開示すべき事項が発生した場合は速やかに公表するとした。

  日本経済新聞は、CVCなどが東芝に買収提案する計画だと先に報じていた。株式公開買い付け(TOB)を通じて東芝の株式を非公開化する内容で、買収額は2兆円を超える見通しだとしている。東芝はこの報道について当社が発表したものではないとした。

  ブルームバーグのデータによると、東芝の株価は年初から33%上昇しており、6日の終値ベースでの時価総額は1兆7437億円。買収が実現すれば、PEファンド主導の案件としては過去数年間で最大になる可能性がある。

  東京証券取引所は7日、東芝株の売買を午前8時20分から一時停止した。公開買い付けに関する報道の真偽などの確認のためという。同9時16分に取引再開の後は、気配値を切り上げて値幅制限いっぱいとなる前日比18%高の4530円で比例配分された。

  ライトストリームリサーチのアナリスト、ミオ・カトウ氏はアナリスト分析情報サイト「スマートカルマ」に掲載されたリポートで、買収プレミアムが30%程度では低すぎるとし、投資家はより高い水準のプレミアムを求めるだろうと指摘。東芝の企業価値は3兆8000億-3兆9000億円とみており、株価にすると8065円-8290円になるとの試算を示した。

  東芝の車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)は、CVC日本法人の会長兼共同代表を経て2018年に就任。東芝がトップを外部から迎えたのは約半世紀ぶりだった。就任以来、会計不祥事や記録的な赤字にあえぐ同社に対する投資家の信頼回復に努めてきた。

  CVCは最近では資生堂のへアケアブランド「TSUBAKI(ツバキ)」など日用品事業を1600億円で買収することで合意するなど日本企業の投資にも取り組んでいる。

  東芝を巡っては、米マイクロン・テクノロジーとウエスタンデジタルがそれぞれ、東芝の持ち分法適用会社で、株式の40.64%を保有するキオクシアホールディングス(HD)の買収を模索している、と米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)が報じていた。

関連記事:キオクシアがIPOの方針を維持、今夏にも実現目指す-関係者

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、CVCの買収意向について「キオクシアにでなく東芝本体にというのはサプライズ」とコメント。株主から見ればプレミアムが乗っているため「相応に応募するのではないか」とする一方、東芝としては「回復途上で真の東芝の価値が見えていない段階で、最終判断は難しいのではないか」と述べた。

重要インフラ

  東芝は安全保障強化のために昨年に施行された改正外為法で、外国投資家に対して保有比率1%以上から事前の届け出を求める企業のリストに名を連ねている。

  シティグループ証券の江沢厚太アナリストは7日付のリポートで、東芝は同法の重点審査の対象となっており、外国籍の株主が支配権を持つことが承認されるかどうかはまだ不明と推定されるとの見方を示した。

  加藤勝信官房長官は7日午前の記者会見で、個別企業の案件であり、政府がコメントすることは差し控えたいとした上で、一般論として、「重要インフラに関わる事業などを実施する日本企業を海外投資家が買収する際には外為法に基づく手続きが必要になるものと考えている」と述べた。また、日本の経済や社会にとって重要な事業については、「事業を安定的に継続できる経営体制が構築されること、あるいは維持されることが重要だと考えている」とした。

  東芝では3月18日の臨時株主総会で、筆頭株主で物言う株主(アクティビスト)として知られるエフィッシモ・キャピタル・マネジメントが、昨年の定時総会における取締役選任の議決権集計方法に問題があるなどとして、再調査のため弁護士3人の選任を求めた提案が可決された。

  エフィッシモは昨年の定時総会で、組織風土やガバナンスの問題を解決する必要があるとして、創業者の今井陽一郎氏ら3人を取締役として提案したが、否決されていた。車谷氏ら東芝側は監査委員会による調査の結果、集計に問題はなかったとの立場を取っている。

(更新前の記事は東芝とキオクシアの関係に関する記述を訂正しています)

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