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新興国株、今週は一段安の展開か-シティやモルガンSはドル高を警戒

  • 新興国市場からの資金流出懸念強まる、米利上げ時期見通し前倒しで
  • 投資家はインフレ指標に注目、金融政策の行方巡る手掛かり求め

新興国市場株の先月の落ち込みで動揺する投資家は今週、米国債利回り上昇とドル高に伴う一段安の展開に備えている。

  2日発表された米雇用統計は予想以上に力強い内容となり、トレーダーが織り込む米利上げ開始時期が早まった。これを受け、よりリスクの低い米国投資のリターンが上昇すれば新興国市場からの資金流出に拍車がかかるとの懸念が強まっている。

  新興国資産への需要は3月後半に後退。EPFRグローバルの集計データによれば、株式ファンドへの資金流入は2月の水準の3分の1未満に減少し、債券ファンドからは1-3月(第1四半期)にさらなる資金が流出した。

  モルガン・スタンレーは新興国通貨に引き続き弱気で、多くの新興国でのワクチン接種ペースの遅さから新興国の経済成長は米国に後れを取ることが決定的となる恐れがあると指摘した。一方、シティグループは米国債利回り上昇と底堅いドル相場が今後数カ月にわたり新興国資産の重しになるとみている。

  シティの中東欧・中東・アフリカ(CEEMEA)戦略責任者、ルイス・コスタ氏(ロンドン在勤)は「今四半期はドルが大きく上昇し、新興国市場にとって必ずしも素晴らしい状況とはならない可能性がある」と予想。「イールドカーブの調整が大方終わったとは思っていない。今から6月、7月までにさらなる利回り上昇もあり得る」と述べた。

  ドルが昨年11月以来の高値に近づく中、新興国通貨は1-3月期に四半期ベースで1年ぶりに下落。株式は3月に月間で昨年9月以来の値下がりとなり、1-3月期の上げを縮小した。

  今週の新興国市場ではインフレ指標が注目されそうだ。トルコやロシア、ブラジルでの先月の利上げを受け、投資家は金融政策の行方に関する手掛かりを求めている。

  5日発表されるトルコの3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で16%を超える見込み。ロシアのCPIは同5.8%に加速すると予想されている。

原題:
Dollar Keeps Citi, Morgan Stanley Wary of Emerging Markets(抜粋)

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